伊万里市議会 > 2006-12-12 >
12月12日-05号

  • "倒産"(/)
ツイート シェア
  1. 伊万里市議会 2006-12-12
    12月12日-05号


    取得元: 伊万里市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-16
    平成18年12月 定例会(第4回)          平成18年伊万里市議会会議録(第4回定例会)1.日 時  平成18年12月12日 午前10時00分開会2.出席した議員    1番  黒 川 通 信         15番  前 田 儀三郎    2番  島 田 布 弘         16番  笠 原 義 久    3番  山 﨑 秀 明         17番  内 山 泰 宏    4番  草 野   譲         18番  占 野 秀 男    5番  山 田   悟         19番  盛   泰 子    6番  樋 渡 雅 純         20番  岩 橋 紀 行    7番  渡 邊 英 洋         21番  樋 渡 伊 助    8番  前 田 久 年         22番  原 口   弘    9番  貞 方 喜 延         23番  田 中 啓 三    11番  堀   良 夫         25番  満 江 洋 介    12番  高 木 久 彦         26番  福 田 喜 一    13番  前 田 教 一         27番  下 平 美 代    14番  岡 口 重 文         28番  浜 野 義 則3.欠席した議員    10番  川 内   学         24番  岩 本 盛 房4.出席した事務局職員    局長  城     武5.地方自治法第121条による出席者の職氏名    市長                  塚 部 芳 和    助役                  前 田 和 人    総務部長                永 田   昇    政策経営部長              友 廣 英 久    市民部長(福祉事務所長)        山 平 邦 博    産業部長                田 中 健 志    建設部長                副 島 秀 雄    総務部副部長(総務課長)        江 頭 興 宣    総務部副部長(税務課長)        片 岡 弘 道    企画政策課長行財政改革推進室)    山 本 洋一郎    財政課長                光 田 和 夫    開発推進課長              前 田 君 人    中核的病院準備室長           小 島 茂 美    福祉課長                米 田 秀 次    農業振興課長              原 口 源 嗣    建設課長                浦 川 富美男    理事(経営企画室長)          南   和 夫    市民病院事務長             岩 﨑   雅    水道事業管理者職務代理者                        川 原 清 春    水道部長    選挙管理委員会事務局長         緒 方 康 俊    消防長                 松 永 彰 則    教育長                 岩 永 憲一良    教育部長                田 中 直 記    教育委員会教育総務課長         條 島 正 美    教育委員会学校教育課長         松 本   定1.議事日程    第1 一般市政に対する質問1.本日の会議に付した事件    日程第1 一般市政に対する質問┌──┬───────┬──────┬─────────────────────┐│順位│氏名     │指名答弁者 │    質問事項             │├──┼───────┼──────┼─────────────────────┤│  │       │      │1.黒澤明記念館建設の諸問題       ││  │       │      │ (1) 今日までの顛末と今後の見通し    ││  │       │      │ (2) 黒澤明文化振興財団の財務内容とサテラ││  │       │市長    │  イトスタジオの運営状況        ││  │       │      │ (3) 記念館建設及び関連へ伊万里市からの総││  │       │助役    │  投資額                ││  │前 田 教 一│      │                     ││ │       │病院長   │2.財政健全化計画について        ││  │(総括)   │      │ (1) 市税収納の現状と今後の取り組み   ││  │       │理事    │ (2) 新地積課税の考え方         ││  │       │      │                     ││  │       │関係部長  │3.市民病院経営改善の取り組みとその成果 ││  │       │      │ (1) 未収金の現状とその対策       ││  │       │      │ (2) 市民病院(現場)からみた新病院統合合││  │       │      │  併の在り方              │├──┼───────┼──────┼─────────────────────┤│  │       │      │1.中核的病院整備計画について      ││  │       │市長    │ (1) 市民参加はどのように行うか     ││  │       │      │                     ││  │盛   泰 子│教育長   │2.選挙公報の充実について        ││6 │       │      │                     ││  │(一問一答) │関係部長  │3.子育て支援について          ││  │       │      │ (1) ひまわり園への専門職の配置     ││  │       │選管事務局長│ (2) 学級支援サポーターの配置      ││  │       │      │ (3) 大規模留守家庭児童クラブ分離   │├──┼───────┼──────┼─────────────────────┤│  │       │      │1.市の財政健全化計画について      ││  │       │      │ (1) 17年度まで(第1次)の評価は    ││  │       │市長    │ (2) 18年度より(第2次)の計画について ││  │岩 橋 紀 行│      │                     ││ │       │教育長   │2.市内のいじめ問題について       ││  │(一問一答) │      │ (1) 教育委員会はどう受止めているか   ││  │       │関係部長  │ (2) 市内の児童、生徒の実状は      ││  │       │      │ (3) 有れば具体的な対策、活動例は    ││  │       │      │ (4) 防止策は              │├──┼───────┼──────┼─────────────────────┤│  │貞 方 喜 延│市長    │1.新農業政策からもれる小規模農業経営者の││8 │       │      │ 対策について              ││  │(一問一答) │関係部長  │                     ││  │       │      │2.農業経営相談事業の今後の取組について │└──┴───────┴──────┴─────────────────────┘1.会議の顛末                (午前10時 開議) △日程第1 一般市政に対する質問 ○議長(黒川通信)  おはようございます。定刻、定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。 前日に引き続き、一般市政に対する質問を行います。 それでは、質問の順番により13番前田教一議員。 ◆13番(前田教一) (登壇) 皆さんおはようございます。今回、私は3点について質問をしてまいります。いずれも本市にとって懸案の事項でございますので、できるだけ前段を避けて率直に質問をしてまいります。 まず最初に、黒澤明記念館の建設の問題について、それは財団との建設契約が締結をされましたのは平成10年10月22日と示されておりますので、もう早いもので8年余りが経過をいたしました。今日まで残念ながら二転、三転、そしてなお迷走の状態にございます。 当初は15億円の寄附金を募って、ファミリーパークの一角に記念館を建設するというものでございます。途中、非常に寄附金の状況が厳しいということから、9億5,000万円に予算を縮減して内容も一新する形で、本年春、夢みさき公園がオープンをする、そのときにあわせて一部開館をする、あるいは開館を目指す、そのように示されてまいったわけであります。 おかげさまで、夢みさき公園につきましては、本年春、予定どおりオープンをいたしました。今日多くの子どもたち、そして、お客さまでにぎわっていると伺うところであります。以来もう半年が経過をいたしました。本来ならば、財団からこの半年、あるいは1年、市長に対してそれなりの礼を尽くした説明、あるいは釈明があってしかるべきだと、そのように存じます。 しかしながら、9月の一般質問等の答弁を伺っておりますと、どうやら理事がサテライトスタジオにお越しになったときに、こちらからアプローチをして、そして事情を伺っていると、そういう感じの答弁であったと承るわけであります。本来は本末転倒ではないか、ここに来た以上は、本来は逆ではないかと私はそのように存じますが、果たして皆さん方はいかがお感じでありましょうか。 先々月10月7日、8日は黒澤映画祭等もございました。少なくとも理事長初め、財団の関係の皆さん方、お越しになったでありましょう。市長を交えて、ここでどういう説明、あるいはどういう釈明、そしてまた先行きについて、どのような協議がなされたのか、まず、その詳細について答弁を求めます。 次に、ここまで迷走してまいりました最たる要因は、もう申し上げるまでもございません。寄附金が集まらないというこの1点にあるわけであります。もちろん黒澤明監督が存命であったならば、今日、もう少し違った展開も考えられたかもわかりません。しかし、現状はまさに「ない袖は振れない」という状況であります。であればあるほどに、私どもは、財団の財務内容、決算状況等について嫌でも関心を持たざるを得ないわけであります。執行部に対して、財団から財務内容について、あるいは決算書等々について、どのように報告を受け、その報告書を見てどのように将来を想定されるのか、どのようなことが想像されるのか、その詳細について答弁を求めます。 さらに、サテライトスタジオ等につきましても、今日多額の年々の出費をいたしております。現在のいわゆる入館の状況、市内には多くのお客さまが大川内山を中心に相当お越しをいただいている。 そして、一方では、市内ボランティアの方々にも御活躍を願っていると聞きますが、おいでになった伊万里に、そのお客さまの中から、おおよそどの程度の方がサテライトスタジオに入館をされていると推測をされておられるのか、お伺いをしたい。 2点目に、私は財政健全化計画、その中から2点について質問をしてまいります。 私どもは、かつて──と申しても、ついこの間のことでありますが、1市2町の合併を真剣に模索してまいりました。残念ながら、諸般の事情から不調に終わりました。その不調に終わった機を逸することなく、将来の厳しい財政事情をかんがみ、財政健全化計画が打ち出されました。今日では、その計画に沿って、市民にも広く痛みを分かち合うに至っているわけであります。 皆さん方が窓口においでになってわかります。さまざまな諸証明の手数料が上がっている。そしてまた、諸施設の利用料も軒並み上げざるを得ない。加えてさまざまな補助金等々についても、縮減をせざるを得ない。そういう状況にありますことは御承知のとおりであります。 さて、本年の6月半ばでございます。佐賀新聞に大きく報道掲載をされました。それはどういうことかと申しますと、佐賀県内、小城市を含めた2004年度ベースでの、いわゆる収納状況についてでございます。 残念ながら本市は、8市の中で、K市に次いでワースト2位という状況にございます。収納率にして88.01%、その時点、滞納税額は6億1,500万円に余ると示されております。 私は、財政健全化の喫緊の課題は、いかにして取るべき税を円滑に、そして、少々御無理を申し上げても、この税を完全にもちろん100%と申し上げるわけではございません。せめて県内平均値まででも、いっときも早く引き上げることが財政健全化の喫緊の課題だと存じております。そのことについて、どのように執行部は認識をされておりますのか。もちろん今日まで時間が経過をいたしております。それなりに税、収納、懸命に取り組んでいらっしゃる皆さん方が昼夜を分かたず努力をなさっていらっしゃいますでしょう。その成果は十分に発揮されているものと存じます。その数値がそのままであるとは存じません。その成果についてもお伺いをいたします。 ここまで本市が厳しい状況にあることを認識、どのように執行部はなさっているのか。例えば、私ども市民のモラルに問題があるのではないか、そんな見方も、もしかするとあるかもわかりません。しかし、一方では、小泉内閣5年半の大きな格差社会が生んだひずみの中にあるという、そんな思いもいたします。 また、一方では、今日、ちまたで言われます、戦後62年初めての史上最長の景気だとも言われます。いざなぎを超えたとすら言われますけれども、私どもにとっては全く景況感がないというのも実態であります。 一方、執行部におけるその徴税の執行体制にも問題なかりしか。例えば全庁挙げてということがしばしば説明もされました。果たしてそこで本当の実が、上げ得るだけの努力と工夫があっているのかどうか。そしてまた徴税の職員、一生懸命にやっていらっしゃる。しかし、現在の現有体制で、十分市内一円をカバーし切れているのかどうか、さまざまございます。執行部は、そういった等々についてどのように認識をし、そして、どのように改善のために今後手を打たれるつもりか、あわせて質問をいたします。 次に、私は今回、新地積に対する課税について質問、そして、あり方について問いただしてまいります。 御承知のとおり、地積調査事業は、国策として昭和58年にスタートしました。20年の歳月をかけて、伊万里市内一円にすべてを完了するというのがその当時の計画のスタートであります。 瀬戸町を最初に着手され、今日、18年度末をもっても、なお70%そこそこという状況にございます。 実は私事ではありますが、昨年からことしの11月にかけて、山合いに分け入り、雑木を伐採し、そして、一筆調査に立ち会いました。炎天下の中の作業でありまして、私は、私の財産として立ち会いするわけでありますから、やむなしといたしましても、それをなりわいとするとはしながらも、担当の職員の皆さん方、そして、嘱託の皆さん方の御苦労は大変なものがございます。改めてねぎらいを申し上げる次第であります。 さて、この新地積での課税の問題につきましては、過去何回か俎上に上がり、そして、実行されようとした、あるいは試みられた機会がございます。最初は、平成13年であったと記憶をいたします。さらに平成16年には、総務委員会に対しましてその意が伝えられ、どうしても厳しい財政事情があり、何とか新地積での課税ができないものかと協議をゆだねられた経緯がございます。その折、総務委員会といたしましても、やはりベストであろうことは当初の取り決めどおり、市内一円終わってから新地積で課税をするのがベストであると。そうは言いながらも、お互いにそれぞれみんな、今の厳しい財政事情を承知いたしておりますので、まげてその辺については理解をせざるを得ないであろうと、大方の合意、あるいは合意に似たところまで至ったわけであります。 ところが、それから間もなく、13年度と同様に撤回をされました。 撤回の理由は、総務委員会には、説明は正式にはあっておりません。ただし、その後で伺うところによりますと、どうも今の時点では市民のコンセンサスが十分に得られていないというのがその理由であります。新税の創設、あるいは税を上げる、そういったもので市民の合意が得られるということそのものがまさに至難のわざであります。しかし、理由はそうであります。 しかし、新年度、いわゆる19年度から新地積で課税をするということが決定をされておりますが、ならば、何をもって市民の合意が得られたと判断をされたのか、その根拠についてお示しをいただきたい。 次に、先刻来申し上げましたように、南波多町が18年度末で約30%が完了いたします。今おかげさまで測量中でありますが、あと約70%、黒川、波多津、すべてが完了するまでには10年以上の時間を要するわけであります。 新年度から課税をされるその地域、決して好んで、先に地積をやってくださいとお願いしたケースはなかったのではないかと思います。 終わったところから課税をする、じゃ、10年後に課税が発生する。同じ市民でありながら、同じ市内でありながら、その不公平そのものについては、執行部はどのように説明をされるのか。どうぞきょうはいい機会でありますから、多くの市民の皆さん方が、もしかすると茶の間から見ていただく、聞いていただいる方もあるでありましょう。どうか市民に納得のいく御説明を求めます。 3点目に、私は市民病院の経営改善の問題についてお伺いをいたします。 御承知のとおり、昭和28年に二里村立の病院として開設をされ、市民病院として、今日まで長きにわたって、市内外の救急救命のためにもしっかり公的病院の使命を果たしてまいりました。残念ながら、平成11年をピークといたしまして、構造的なものも、この中には絡んでおります。 しかしながら、間違いなく赤字基調に立ち至ったことは事実であります。そのことを受けて、御存じのように3年前、大きな経費をかけて市民病院経営改善策を求めたわけであります。 今日では、その改善指導に基づいて、人事も刷新し、理事を配置して、そして、しっかりこの問題に取り組んでいただきました。確かに一部、改善の跡は見られますものの、非常に今なお厳しい状況にあることは、もう御承知のとおりであります。 17年度決算で、残念ながら1億円以上のマイナス決算と、他会計からの規定どおりの助成金を差し引いても7,500万円のマイナス決算。累積では7億5,000万円前後であったと思います。ならば、今の伊万里市の市民病院の総売上高は幾らかといいますと、8億円台、9億円には満たないという状況であります。 公立には公立の確かな使命があることも私は十分承知をいたしているつもりであります。しかしながら、この現状は、民間病院でありましたならば、残念ながら倒産、破産の状況にあることは言うまでもないところであります。一挙に今日この状況を黒字基調に持っていくということは、そうそう容易なことでないことは承知をいたしております。 本来は、もはや人事は及ばないところではないかと、そのようにすら存ずるわけでありますが、果たして今後をどのように改善策を打っていかれるのか、お伺いをいたします。 さらに、もう1点は、今、病院の窓口負担がふえました。そんなこともあって国内、大きな社会問題となっておりますのは病院の未収金の問題であります。本市においても、例外ではありません。 一方では赤字、一方では未収金、そして、しかも未収金が不納で、欠損で計上しなければならないと。まさにこれは泣き面にハチ、非常に厳しい状況にございます。 今日、本市の状況がどのような状況にありますのか、日夜御苦労いただいているそのことにも、実は理解をしながらも、あえて質問をしてまいります。 最後になります。高度医療に対処する病院の問題、このことは市長の公約であり、そしてまた市長の悲願であります。そして、そのことは私ども、市民の切なる願いでもあります。 今日まで市長におかれましては、その実現のために渾身の努力をしてまいられたことも御承知のとおりであり、私も十分承知をするところであります。 しかしながら、この実現のためには、さらに非常に厳しいハードルがあることもお互いに承知をするところであります。 そこで、私は、今回、全社連とのさまざまな協議の経過、あるいは上層部、政府機関とのさまざまな協議の経過、そういったこと等々についてもお伺いしたいことはございますが、ただ1点に絞ってお伺いをいたします。それは、社会保険病院市民病院と統合合併の可能性があるとするならばどういうことか。そのことも視野に入れ、前提としながら、実は実務者レベルで何回となく協議が重ねられてきたと、そのように報告を受けております。 その結果、実務者レベルでの協議、その経過、その成果はどういうものなのか。果たして両者が合併して統合して相当の国からの支援、助成があったとしても、その成果が本当に市民の期待にこたえられるものとなり得るのかどうか、そのことが大変気がかりであります。 どうか実務者の立場から、歯にきぬ着せぬ答弁を求めて、第1回目の質問とさせていただきます。ありがとうございます。 ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久) (登壇) 1点目の黒澤記念館建設の諸問題についてということで、一つは、市長を交えての、市長に対しての釈明等があったのかという点だろうかと思いますけれども、ちょっと経過を交えて申し上げたいと思いますけれども、これまでの議会で御答弁申し上げましたように、財団のいわゆる記念館の建設の問題については、今は文化的面で社会貢献にもつながるソフト事業を優先的に展開し、記念館が何をやるかを外にアピールしていることが記念館建設への道筋を立てることになるとの考えのもとに、建設後の運営の柱と予定されているショートフィルム等ソフト事業に取り組まれているところでございます。 ことしは、その2回目になっておるわけでございますけれども、昨年を上回って、海外31カ国155の作品を含む448作品が出品されておりまして、映画関係者あるいは会社、あるいは大手総合商社はじめ、佐賀県も、あるいは立教大学など20余りの企業や団体から協賛を得られ、先月11月に、最終選考会が行われたところでございます。 こうした取り組みがなされた中に、先ほど御質問にありましたように、10月には、ことしも伊万里映画祭があったわけで、このときには毎年、黒澤久雄理事長もおいでになるということで、その時にいろいろ、お話を市長とやろうという予定をいたしておったわけでございますが、実は今申し上げました、このソフト事業の協賛企業との次の段階のお話がちょうど重なったということで、久雄理事長はこっちにおいでになれなかったという状況がございます。 そういうことから、常務理事はいらっしゃったものですから、その状況というものを、ショートフィルムを交えたソフト事業、それから記念館建設についてのいろんな状況を私どもが事務レベルでお聞きして、今の状況といたしましては、今申し上げます協賛企業がこのソフトのショートフィルムに関しては20社ほどなんですけど、新たな展開を行うための企業というのが二、三社出てきておりまして、この分の資金確保といいましょうか、そういった点で随分、今も年内に何とかならんだろうかという状況で努力をされているということでございまして、そういう点では、随分努力をされているなというのを強く感じているところでございまして、そういう点では、もうしばらく私どもも、その様子を正視するというんですかね、そういうのが大事ではないかということで考えているところでございます。 ただ、議員御指摘のとおり、建設の遅れだとか、長期化する市側への正式な意味での釈明はあっていないわけでございますので、この点については、正式に財団側から説明を受ける機会を設ける必要があると感じておりますので、したがって、この問題につきましては、早期建設の発表というものも予定をされている節もあるわけでございますが、そういったものの発表の働きかけとあわせて、財団側と協議をしてまいりたいと考えておるところでございます。 それから、2点目の財団の財務内容を把握しているのかという点でございますけれども、寄附金の問題につきましては、記念館建設を大きく左右する問題でございますので、これまで市から財団にお願いして、定期的な報告を受けているところでございまして、この点については、さきの議会でも申し上げましたとおり、1件、1億5,000万円ほど上回ってきたというのがあるわけでございます。 ただ、その財団の財務そのものの管理、あるいは運用に関しましては、財団の決算書によりまして、ある程度把握はいたしておるわけでございますけれども、その詳細、細部の奥の奥ということにつきましては、財団の判断にゆだねざるを得ないというのが、私どもの実情となっているわけでございますけれども、借入金の──財団として借りておられた1,700万円というものがあったわけでございますが、3,000万円が1,700万円になっておったんですけど、その返済がここの1年のうちに、完全に返済がなされるというようなこともあって、そういう点では一時期よりは、多少よくなってきているのかなというのも見受けられる面もあるようだという判断をいたしているところでございます。 それから、サテライトスタジオの問題、入館の状況もお尋ねがあったわけでございますけれども、財団の報告によりますと、平成11年7月の開館がいたしたわけでございますが、それ以来、累計では、11月末現在で35万5,519人という報告を受けております。 今年度の入館者数は、月平均、2,000人ちょっと割っているわけでございまして、年間約2万人ということになるわけでございますけれども、お尋ねの観光客の状況といいましょうか、そういう点では、例えば南九州あたりからのツアーというものがことしも加わってきたり、ツアー客、そういうものを中心に、やっぱり観光客を半数以上見込む、そういう利用状況ではないかということで、私どもとしては判断をいたしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(黒川通信)  総務部長。 ◎総務部長(永田昇) (登壇) 2番目の財政健全化計画について、その1、市税収納の現状と今後の取り組みについて、まず、お答え申し上げます。 本市の市税の収納率は、平成6年度から、議員御指摘のとおり、年々低下を続けてまいりました。 しかしながら、平成15年度には、現年度分で下げ止まりを見せ、平成16年度、17年度には、市税、国保税ともに、わずかながら上昇傾向に転じております。 しかしながら、県内10市の順位と申しますか、収納率の順位を見てみますと、17年度ベースで、現年度分で第6位、過年度分で第5位、合計しますと、7位に位置しております。 明るい材料とともに、まだ現状では、県内10市と比べて非常に低い部分にございますので、今後とも努力を傾注していく必要があるものと考えております。 収納率が低下していった原因でございますけれども、平成6年度以降の収納率の低下の要因は、何といいましても、バブルの崩壊後の経済低迷によるところが大きく、低下の程度の多少はあるものの、これは全国的な傾向でもあると考えております。その中で、所得水準が県内でも低い本市においては、この景気低迷の影響をもろに受けてきたと考えるところでございまして、このことは有効求人倍率の低下、それから事業所の倒産や廃業の増加、それから国保加入者数、それから国保税軽減世帯数の増加、こういうものの状況から分析されるところでございます。 さらに、このような要因に加えまして、平成12年度から介護保険料相当額が国保税に上乗せされることとなり、平成13年度からは納税組合奨励制度を廃止し、さらに平成13年度で国保税の税率を改定いたしました。内容は、所得割を7.5%から8.5%に上げております。これらの影響を受けて、平成13年度にはそれまで以上の大きな落ち込みを見せております。この状況が現在も尾を引いていると感じております。その中でも、やっぱり納税組合奨励制度の廃止は最も大きな要因ではなかったかと考えております。 職員体制について御説明申し上げますが、収納率の高低は、徴収職員数にも少なからず左右されるところでございます。12年度までは専任職員7名と収納嘱託員4名で対応しておりましたけれども、13年度に納税組合奨励制度の廃止と収納嘱託員制度を休止いたしましたことから、それを補完するために、専任職員3名を増員いたしております。さらに平成16年6月には、収納嘱託員制度を復活させ、現在、専任の職員10名と収納嘱託員5名を配置して、徴収業務に当たらせております。 職員の徴収効率について御説明いたしますと、専任職員1人当たり、年間約2,700万円を徴収いたしております。そのほか、差し押さえによって、1人当たり平均200万円の徴収実績を上げており、納税指導による自主納付分を加えて考えてみますと、専任職員1人当たり年間4,000万円以上の効果を上げているものと分析いたしております。この10名の職員の効果額に収納嘱託員の集金実績を加えますと、全体で年間4億1,000万円程度の効果が上がっているものということになります。 職員を増員すれば、それだけ収納額が増加することが期待されるわけでございますけれども、現在の1人当たりの効果額がそのまま、さらにまた上乗せできるというものではございませんので、本市の滞納の実態やコスト面、さらに他市の状況等から判断して、現在の職員体制がまあまあ妥当なところだろうと考えておるところでございます。 ただ、昨年来の税制改革によって、課税額が増加しつつございます。さらに平成19年度からは税源移譲によって、市税の大幅な増税となるのと、市税を取り巻く環境が今後大きく変化することになりますので、その状況によっては、職員数あるいは組織体制を見直していくことも検討せざるを得ないと考えております。 全庁的な収納対策について、御説明いたします。 平成6年度から国保税を含めた市税全体の収納率が低下傾向に移りました。その後、向上の兆しが見えなかったことから、全庁挙げて収納向上対策に取り組むために、11年10月に市税等収納率向上対策委員会を庁内に設置いたしました。この委員会の取り組みとして、12年度から毎年5月の1カ月間にわたって、庁内の全部課長による管理特別徴収を実施いたしまして、これと並行して、毎年12月の20日間にわたって、部内の全係長と副課長による年末特別徴収を実施いたしております。 この全庁的な対策について、議員の御指摘でセレモニー化しているんじゃないかというふうな御意見もございましたけれども、そうではございませんで、平成15年度からこの二つの取り組みを一つにいたしまして、管理監督者による特別徴収として、1月下旬から70日間にわたって実施し、17年度では約730万円の徴収実績を上げております。 今後の徴収体制の取り組みでございますけれども、先ほど申し上げました、収納率向上対策委員会の中に、昨年度でございますが、市税等収納対策本部というものを設けました。これで財政健全化の計画の柱の一つでもある収納率向上対策に力を注いでおります。その中で、集合徴収、市税のコンビニ収納の実施、これを検討いたしまして、来年度から実施する運びとなっております。収納率の向上はもとより、納付機会を拡充して、納税者の利便性を高めることができるものと期待しているところでございます。 また、滞納者の多くは低所得者、あるいは負債を抱えた、いわゆる生活困窮者でございますが、中には、これはたくさんございませんけど、悪質な滞納者も見受けられます。これを放置すれば、納税者との不公平感を助長し、滞納者の拡大にもつながりかねませんので、このような滞納者に対しては、差し押さえ等の法的手段を講じていくしかないと考えております。 16年度から差し押さえの強化を図っておりますけれども、今後はこれまで専門知識がなくて対応できなかった不動産の公売、これなどを滞納処分のさらなる強化に努めていくこととして、この専門知識の習得と研修を現在行っているところでございます。 2年ほど前から全国的に景気回復基調にあると言われておりますが、本市においては、なかなかその実態が見えてまいりません。一方、国の三位一体改革によりまして、来年度から税源移譲が実施されまして、本市においては、約5億円程度の移譲が見込まれております。一方で、交付税や補助金の削減が進んでおりますし、本市の厳しい財政運営においては、この税源移譲後の収納率向上対策がこれまで以上に重要な課題と考えております。今後も財政健全化の大きな柱でございます収納率向上対策につきましては、市民の皆様の御理解をいただきながら、積極的な取り組みを行ってまいりたいと感じております。 2番目に、新地積課税の考え方でございます。 議員御案内のとおり、新地積課税につきましては、平成16年7月に策定いたしました第1次の財政健全化計画の中で、平成18年度からの実施を予定しておりましたけれども、市民の皆様のより一層の理解を得ることが必要であるということからこれを見送り、各区長会での説明方針、それからアンケートを実施して、広く意見を聞き、市民の皆様に理解をしていただくよう努めてまいりました。 本市の地籍調査事業は、昭和58年度に瀬戸町をはじめとして、当初20年計画でスタートいたしましたけれども、当初は平成14年度には完了する計画でございましたが、測量方法の変更──いわゆる図解法から数値法に変更になりました。こういうものが原因で、現在、事業完了は平成29年度の予定でございます。事業の進捗が当初の計画どおりにいかずに、大幅に遅れている現状につきましては、市民の皆様に深くおわびを申し上げる次第でございます。 平成18年度では、地籍調査事業の進捗率は70.8%であります。未完了地区の市民の皆様からは、土地の境界を確認できる者が健在なうちに早く実施してほしいという、強い要望もございます。こういうことから、事業の早期完了が望まれております。 一方、財政の危機的な状況に直面し、大幅な歳出削減が行われている中、これまでどおりのペースで事業の進捗を図るには、財源の確保が最大の課題となってまいります。こうした厳しい財政状況を市民の皆様に御理解いただき、平成19年度からの新地積による課税を実施させていただきたいと考えておるところでございます。 さきに述べましたように、18年度からの課税を見送りましたのは、市民の皆様の理解を得るため、新地積課税についてどう考えているのか、市民意識を把握し、集約するための期間を設けたものでございます。 意識調査のアンケートを実施いたしましたが、その結果、私どもは反対意見が多数と思っておりましたけれども、約半数近い賛成意見がございました。 その賛成意見の内容をちょっと幾つか御紹介いたしますと、「登記簿の売買等は新地積が使われているのであれば、登記完了時点で、すべて新地積課税にするのが公平だと思う」という意見がございました。それから、「事業完了まであと11年を要すること、あるいは新地積で課税されている割合が半数に達している実態を考えると、やむを得ないと思われる」、こういうふうな賛成意見がございました。 事業開始後23年経過し、社会情勢が大きく変化してきた中で、このような市民の意識を踏まえ、固定資産評価基準の旧地積による課税の基準特例というのがございます。旧地積で課税するときには、こういうものを参考に判断しなさいというものがございます。三つございます。まず一つが、市内全地積による地籍調査により登記された地積の割合、それから地籍調査前後の登記面積の増減、三つ目に新地積課税とした場合の固定資産税額の変動の程度、この三つに加えまして、地籍調査事業も全町13地区のうち10地区で完了し、進捗率も70.8%に達したことなど、こういうものから総合的に判断し、新地積による課税の実施を決定したところでございます。 新地積課税を実施した場合、未完了地区では、新地積による課税の時期が遅れることになり、矛盾しているのではないかというふうな考え方があると思われますが、事業開始後23年が経過した現在、当初には予想できなかったいろいろな不均衡が生じてきておりますので、これらの不均衡を一掃し、課税の原則である公平性を確保する意味からも、原則に立ち戻り、実態に即した登記簿上での新地積課税を行う必要があると考えておるところでございます。 今後の厳しい財政状況の中、新地積課税の必要性を御認識していただき、平成19年度からの実施に向けて、御理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(黒川通信)  理事。 ◎理事(南和夫) (登壇) 市民病院関係についての御質問にお答えいたします。 まず、健全化への取り組みということで御質問ありましたので、お答えいたします。 病院の経営健全化の取り組みにつきましては、議会でも何度となく質問をいただいており、また、節目節目において説明の機会をいただいているところでございますので、要約して申し上げます。 市民病院では、平成15年度、16年度と、2カ年継続して実施いたしました病院経営診断結果に基づきまして、鋭意改善を行ってまいりました。 まず、経営診断の提言を受けまして、平成16年9月に経営企画室を立ち上げ、院内体制整備に着手をいたしております。 具体的な取り組みといたしましては、小児科診療の再開並びに整形外科などの救急告知病院として、市民から要望されている診療科の増設、あるいは患者さんに利用しやすい病院づくりに取り組んできたところでございますが、地方における医師不足のために、小児科医師の確保ができずに、小児科の再開には至っておりません。 次に、いかに患者さんに市民病院を利用していただけるかということでございますが、内部的な患者受け入れ態勢といたしまして、健康診断や検査体制の充実を図りました。また、新たにホームページを立ち上げまして、市民病院を詳しく紹介いたしております。 また、患者の療養環境の整備につきましては、現在の病院が建築から27年を経過しておりまして、施設の老朽化が目立っております。それで、できるところから改善ということで、病院内に絵画や写真、あるいは一輪挿し等を配置したり、トイレの改修や駐車場の整備を行ってまいりました。 次に、トップを含めた管理職の意識の改革でございますが、幹部職員、これは対象が22名でございましたが、この22名については、6カ月で35時間かけて、マネジメント研修を行うとともに、全職員を対象に徹底した接遇研修を行っております。この結果といたしまして、患者の意見として、以前と比べて職員も施設も明るくなった、よくなったというような声が聞けるようになりました。 次に、患者さんの動向でございますが、平成17年度では、前年度に比べて、外来では1,618人減少しております。ただ、入院では232人、これは増加をいたしております。また、平成18年度、今年度でございますが、10月末現在で、前年同期と比べますと、外来で723人、入院で1,701人、それぞれ増加をいたしております。特に入院の病床利用率が、9月では96.2%、10月においては97%に達しておりまして、この時期は、ほぼ常時満床状態というようなことになっておりました。 次に、収支状況の数字を申し上げますと、先ほど議員御指摘がございましたように、16年度が1億6,619万円の赤字、17年度が7,987万1千円の赤字を計上しております。それで、18年度、今年度の10月末現在の数字を見てみますと、415万7千円の黒字ということになっております、10月末でございます。そういうことになっておりますので、この状態を維持していけるよう、努力をしていきたいというふうに思っております。 以上のことから、これまでの取り組みの結果といたしまして、数字的に成果が徐々にではございますが、あらわれてきているというふうに感じております。 ただし、厳しい経営環境には変わりございませんので、なお一層の経営改善に努めていきたいというふうに思っております。 次に、未収金の状況でございますが、議員御承知のとおり、未収金につきましては、保険者からの診療報酬が2月遅れで入ってくることから発生する未収金と、患者窓口負担分の未払いによる未収金に大別をされますが、ここでは、患者窓口負担分の未払いによる未収金につきまして、本年10月末現在で申し上げます。 平成11年度から17年度までの7年間の未収金の合計は、件数が994件で、金額が1,315万9千円となっております。これは年々増加する傾向にございます。 17年度分だけで申しますと、10月末現在で333万2千円、これは17年度の収入調定額の0.38%ということになります。 年度により増減がございますが、15年度以降が増加傾向にありまして、考えられる一番の要因といたしましては、やっぱり長引く不況により、雇用情勢の悪化等で入院費を中心とした未払いが増えてきているということでございます。 このようなことから、未収金対策につきましては、督促状の発送、電話催告、あるいは過年度分は、年3回の催告状を送付いたしております。 また、入院費の支払いにつきましては、高額療養費貸し付け制度の紹介や分割支払いの相談にも応じているところでございます。 さらに、滞納者に対しましては、管理職によりまして重点的な戸別訪問を実施いたしております。今後とも少しでも未収金が減少するよう努力、研究していきたいというふうに考えております。 次に、実務者レベルから見た新病院統合合併のあり方ということでございますが、基本的には、西部医療圏において、公的病院は1カ所が理想的だというふうに考えております。 なお、詳細につきましては、政策経営部内で具体的な検討がされておりますので、そちらにゆだねておりますが、今の市民病院の考え方を新病院整備に反映していただけるよう、現在設置してあります基本計画策定委員会の方に提言をしていくというふうにしております。 以上でございます。 ○議長(黒川通信)  13番前田教一議員。 ◆13番(前田教一)  それぞれ答弁をいただきましたが、まず、順を追って簡単に、はしょりたいと思います。 サテライトスタジオについては、先ほど説明いただきましたが、なかなか遅々として進まないと。まして、伊万里と東京とのやりとりでありますから、なかなか思うに任せないというところはおありでしょう。 ただ、決算書については、やっぱり相当額の投資をしているわけですから、先方から当然決算書は届いてしかるべきだと思うんですね。 どうやら今の答弁を聞いておりますと、決算書が届いているというふうな確たる答えではありませんが、もし届いているとすれば、それはただ単なる貸借対照表のみの決算書ではないかと。 通常であれば、私どもは何億という投資をしているわけですから、少なくとも税務調書がついた、明細がついた決算書があってしかるべきなんですね。その点について、どうなのか。もう簡単で結構です、あるかないかだけで結構です。 それから、次の財政健全化の問題については、時間もありませんので、総じて友廣部長の方からその件についてお答えをいただいた後、あとは市長の方から総括して答弁を求めたいというふうに思います。 それと、もう1点、友廣部長には、9月の議会で5億1,000何百万と、実際に入ったお金は幾ら幾らだという説明ありましたね。その中に個人の分というのは、全くここに出てこないんですね。個人に、もう四、五年前、寄附を募られたことがありますね。 私どもの友人が何人か、1万円という寄附をした経緯があります。けさも私は確認をしました。そういうのが、こういった決算書に、あるいはこういう報告に、どういうふうに反映されているのか、決算書がなければ全く見えない。そういうあいまいな決算書、あるいはやりとりでは、将来が非常に私どもは不安であります。 なぜここまで私どもが言うかといいますと、確かに平成10年にゴーサインを出したのは議会なんです。確かに執行部が提案をしました。ただ、そのときは機を逸せずということで提案をされました。しかし、ゴーサインを出したのは、私ども議会の全員の責任であります。 そうしますと、やっぱり相互ともに力を合わせてこれからも見守っていく、注視をしていく、注文をつけていくという姿勢は、いつになっても大切だと。 もし議会で毎回だれひとりの答弁をしない、そんな姿勢、質問をしない。半年、1年、そういうことが続きますと、これはもしかすると、先方の思うつぼかもわからない。これは私の個人的な見解であります。ですから、そのことについてのみわかれば、お示しをください。 あとは市長の方から、残余の時間で少のうございますが、締めて、特に高度医療の問題については、きのうもおおよその結論、あるいは結論に近いものをお伺いしましたので、このことについては、ぜひ慎重に対応していただくということできのうも理解をさせていただきました。私の意見としても、ぜひ慎重に対処してほしいということもつけ加えて、私の質問は終わります。 ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久)  決算書の問題でございますが、決算書については入手をいたしております。ただ、明細書までは入手できておりません。それで、この分あたりが、内容について、お会いした時にいろいろお話を伺っているというのが実情でございます。 それから、その寄附金の中で個人の問題でございますけれども、現在は592名、1万円が1口なんですけど、629万円ほど、これ分はあると。現在3億8,800万円程度が手元にあるといいましょうか、実収入で。あとは未収金の分があるわけですけど、そのトータルが5億1,000万円という状況だということの把握をいたしているところでございます。 ○議長(黒川通信)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) 3点ほどの質問があったわけでございますけど、黒澤明記念館の問題、あるいはまた財政健全化の問題、あるいはまた病院の問題については、それぞれ担当部長が答弁しておりますので、そのとおりというふうなことで、一つだけ、新地積課税の考え方について、若干、私の考え方を申し上げたいと思っております。 新地積の課税については、あくまでも先ほどの答弁を聞いておりますと、財政健全化の計画の中で、いわゆるその財源確保のためにやるんだというような論調が多いように見受けられますけれども、私は、それより一つ前の、やっぱりこの課税の考え方について申し上げたいと思っております。 本来、新地積課税というのは、いわゆる実測の面積、正確な面積によって課税をするという、そういうふうな中で、現在の課税のあり方が、いわゆる正確な測量はしておるけれども、従来の台帳面積で課税をしていたりとか、あるいはまた、面積が多くなったら従来の面積の少ない方で課税をしていること自体、こういうふうなことが果たしていいものかどうかということをやはりもう少し論議をしようということで、市民の皆さんの理解を得る、あるいはまた情報公開という意味で、説明責任ということで、区長会あたりにいろんな意見を伺ったところでございます。 そういうことで、先ほど、三つほど総務部長答弁いたしましたように、いろんな意見はあるだろう。しかし、やはりもう区長会あたりの賛成意見が半数を超えた、しかも、もう地籍そのものが7割を超えたというふうなことで、これについては新地積課税でいこうというような考え方に立っておるところでございます。 確かに昭和58年地籍がスタートするときに、執行部と議会の申し合わせで、すべての地籍が終わってからというようなことも、それはそれで大変重要であろうとは思うわけでございますけれども、しかし、それをそのままずっと引きずっていたら、あとまた11年ほど、新地積が完了するのにかかるというのも、一方では、事実であるわけでございます。 今回、国の方では道路特定財源の見直しが行われたわけでございますけど、これは田中角栄の内閣のときに、そういう申し合わせがあっていたように聞いておりますけれども、やはり変えるべきところ、あるいはまた現在の社会情勢、いろんなことを考え合わせまして、変えなければならないところは、住民の理解を求めつつ、変えていくことも必要ではないのかと、このように思っておるところでございます。 もう一つ、病院の問題については、昨日の占野議員の質問、あるいはまた先ほどの市民病院の理事の答弁の中で、この現在進めております浦之崎、あるいはまた市民病院、二つだけの統合については、いろんな情勢の変化、あるいはまた果たして、このままいって大丈夫なのかといういろんな意見、こういうふうなことを踏まえまして、私もいま一度立ち止まって、この問題については考え直してまいりたいと、このように考えておるところでございます。(「終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(黒川通信)  ここでしばらく休憩いたします。               (午前11時   休憩)               (午前11時10分 再開) ○議長(黒川通信)  会議を再開いたします。 引き続き一般市政に対する質問を行います。 19番盛議員。 ◆19番(盛泰子) (登壇) 今回、私は大きく3点について、一般質問をさせていただきます。 まず、第1点目の中核的病院整備計画についてでありますが、この質問を組み立てるに当たって、やはり私も、きのうから議論があっておりますように、二つの病院の統合に対しては、懸念を持つ市民の方がとても多いと感じておりました。 また、もう一方で、中核的病院というイメージも、多種多様であるというふうに感じておりましたので、この問題については、いずれ考えていきたいと思っていたのですが、10月11日、この日は多久市で、10市の市議会議員が集まることがありましたけれども、その日にあった第1回の策定委員会──基本計画策定委員会を多久市から戻って傍聴させていただいたときに、冒頭のごあいさつで市長が「身の丈に合った病院」という言葉を言われました。私は大変そのときに、これはどういう意味だろうかと思ってメモをしたんですけれども、先日の11月30日の策定委員会でも、委員の皆さんから何度もそういう言葉が出てきたところでございます。 ですから、改めてこの身の丈に合った病院というのは、市長はどういう思いで使われたのかをお聞きしたいのと、それから、昨日の答弁及び先ほどの前田教一議員に対する答弁でも市長がおっしゃいましたが、2病院統合に固執せずに、共立病院との統合へ向けて足を止めて考えていきたいということで、大方の方向性は示されたわけですけれども、では、どのタイミングで、どのような方法で有田町へアタックしていくのか、私はそこのところをやっぱりお聞きしておきたいと思います。 今回、12月議会の一般質問の1番は、公益通報制度をしようと前から決めて、もうすっかり準備は整えていたんですけれども、11月30日の議論を聞いて、これと差しかえた経緯があります。ですから、ここで、時期と方法についての明言をしていただきたいと思います。 それから、大きな2番の選挙公報の充実についてです。 これは3年間、私にとっては温めてきた懸案事項でございます。 前回の統一地方選挙が終わった後の平成15年6月号の「いっと」に、「二里町の伊万里を思うおばさん」というペンネームの方から、「市議会議員選挙の後に思うこと」ということで投稿があっております。そこには、騒々しいばっかりの選挙だったと。もう少しどうにかして候補者の主義、主張を聞く方法はないのだろうかという疑問が呈され、そこでは、例えば、それぞれの候補の考えている冊子をつくるとか、ケーブルテレビを活用すればいいんじゃないかというような内容でございました。それに対して、同年11月号の「いっと」に、そのときはペンネームで書きましたけれども、もう時効だと思います、実は私が書きました。これに対するお答えを載せています。 確かにケーブルテレビを活用して政見放送のようなことができれば、もう望むところなんですけれども、これは公職選挙法や放送法で、残念ながら、知事より上の──選挙範囲の問題だと思いますが、その選挙にしかテレビの活用ができないということで、残念ながらできない。それから、告示日以降の文書配布はできないわけですから、選挙の告示日以後に、皆さんのお手元に届くものとしては、選挙公報とはがき以外にはだめなんだという現在の状況をお伝えするお返事を書いているところです。 そういう中で、私は、男女を問わず、志の近い候補に対しては、県内外いろんなところの選挙の応援に伺っております。その際に、それぞれの市町村でつくられている選挙公報を拝見いたしますと、大変大きさの違いがあることに気がつきました。 そこで、まず1回目には、県内他市の選挙公報の1人分の枠ですね、その状況について、お答えをいただきたいと思います。 それから、大きな3番の子育て支援についてです。 (1)のひまわり園への専門職の配置でありますが、ひまわり園については、この場でも何度も議論し、そして、最終的には、市長の英断、そして担当課の御努力によって、現在の市民センターの手狭で相談室もない、外遊びもできない状況から、今、法務局跡地で着工されて、これから姿が見えてくる。卒園児の保護者の皆さんをはじめ、もちろん現在の保護者の皆さんもですけれども、大変楽しみに待っているところです。 その中で、そういうふうに、ハード面は十分これから整備されていくわけですけれども、そしてまた、現在の指導者の方々にも、ボランティアの方も含めて、大変丁寧な対応をしていただいて、感謝しているところではありますが、やはり子どもさんの状況によっては、唐津とか、佐賀とか、よそまで行っていらっしゃる保護者が多いのも現状であります。 そこで、まず1回目は、現在ひまわり園に専門の資格を持った方に来ていただいて、専門職の方に来ていただいて受けている訓練の種類と頻度、特に1人の子どもさんが受けられる回数についてお答えをいただきたいと思います。 それから、(2)の学級支援サポーターの配置であります。これについては、昨年の12月議会で、特に障害児を受け入れている幼稚園への支援ということが伊万里市としてはできないだろうかということで御質問申し上げているわけですが、そのときの教育部長答弁としては、県に対して要請をしていくということでありました。 そこで、今回は、発達障害、一言で言うと、発達障害と言えば全部を含むかなというふうに思うんですけれども、自閉症とかLD、あるいはADHDなどの児童・生徒がいる学級、学級運営に困難の認められる学級への支援をやはり伊万里市としても考えていってほしいというふうに、幼稚園だけに特化した問題ではなくて、小・中学校まで含めて問題提起をしていきたいと思います。 そこで、県に対して、どのような要請をされて、県からはどのような答えがあったのか、お答えをいただきたいと思います。 そして、(3)の大規模留守家庭児童クラブの分離です。 伊万里市では、放課後だけではなくて、土曜日とか、長期の休みにも全部クラブをあけておりますので、留守家庭児童クラブというふうに名前も変えて、これは担当課の皆さん、そして指導員の御尽力により、ありようとしては県内ではトップクラスだと、いつも連絡会の総会のたびに、伊万里市はそういう意味ではすごいねと言われるものではありますが、ただ、その後にいつもついてくる言葉としては、大規模クラブは何とかしなければいけないということであります。 現在、伊万里の状況は、来ている子どもさんが1けたのところもあれば、100人を超える、あるいは100人に近いクラブの形があることも事実です。 そこで、第1回目の質問としては、厚生労働省の19年度概算要求で、3年後に71人以上のクラブへの補助金を廃止するということが表明されているようでございますので、その内容についてお答えをいただきたいと思います。 以上で1回目を終わります。 ○議長(黒川通信)  市長。
    ◎市長(塚部芳和) (登壇) 10月11日の第1回の市民病院と浦之崎病院の統合を目指した、中核的病院の策定委員会の冒頭でのあいさつの中で、私が「身の丈に合った病院」というような発言をしたことの意味というようなお尋ねでございます。 中核的病院の整備基本計画をする中で、策定委員会の皆さん──佐賀大学の十時病院長をはじめ、19名の皆様に、具体的な──いわゆるこの二つの病院が合体した場合の診療科目だとか、あるいは病床規模だとか、あるいは病院の全体的な、計画的な平面あたりまで含んだところの意見を聞こうというふうなことでの策定委員会がスタートをこの時したわけでございます。その時に、身の丈に合った病院というような表現を私があいさつの中でしたわけでございますけれども、これは本来、この地域に公的な病院として存在をしていない高度緊急的な中核的病院、こういうふうなものを本来は目指したいんだけれども、この二つの病院が合体をしても、なかなかそういう姿まではいかないだろうというようなことで、というのは、例えば高度緊急というふうなことであれば、脳疾患だとか、そういうふうな診療科目も、この二つの病院では、現時点では持ち合わせていない。 そういうふうなことで、二つの病院が合体しても、診療科目を含め、市民が期待をする高度緊急的な、そういう姿にはなり得ないならば、現在それぞれが持っている診療科目を合体して、それなりの姿の病院づくりあたりができるという意味で「身の丈に合った」という表現を私は使わせていただいたところでございます。 では、次の質問ですけど、有田の共立病院との統合については、どのタイミングで、どのような方法でということでございますけど、これについては、今議会の一般質問でもいろいろと市民の代弁者である議員の皆さんから質問を受けた、そしてまた受ける予定になっておりまして、方向性については、やっぱり議会の皆さんと執行部が同じ方向を確認し合って、そして、そういうふうなことで進んだ方がいいと私は思っておりますので、議会の会期中に、できれば全員協議会あたりを開かせていただきまして、議員の皆さんの意見、そしてまた三つの統合病院という方向性がお互い確認し合えたならば、私は今議会終了をもって、私、伊万里市の方から有田の方に今の協議を申し入れをしたい、このように思っておるところでございます。 ○議長(黒川通信)  選挙管理委員会事務局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(緒方康俊) (登壇) それでは、選挙公報の充実についてということで、県内の状況について、お答えいただきたいということでしたので、お答えいたします。 選挙公報の発行につきましては、義務制選挙公報を発行する選挙と任意制選挙公報を発行する選挙がございまして、市議会の議員及び市長の選挙におきましては、伊万里市の選挙公報の発行に関する条例の規定に基づき、任意制の選挙公報を選挙の期日前の2日までに、各世帯に届くよう配布いたしております。 それでは、県内を調査しましたので、お知らせいたします。 県内を調査しましたところ、全市において選挙公報は発行されておりまして、その掲載サイズでございますけれども、一番大きいのが嬉野市の候補者1人の区画のサイズが縦14.7センチメートル、横が19センチメートルでございます。佐賀市、唐津市が大体同じサイズで、1区画が縦9センチメートル、横12.3センチメートル。鳥栖市、武雄市、小城市、神埼市は、1区画、縦横サイズの違いはありますが、佐賀市、唐津市より若干大き目となっております。伊万里市は鹿島市、多久市と同じで、1区画のサイズは縦9センチメートル、横11.3センチメートルとなっており、そのサイズ内に候補者の主義、主張が織り込まれております。 以上でございます。 ○議長(黒川通信)  市民部長。 ◎市民部長(山平邦博) (登壇) ひまわり園での専門職による訓練状況についてというお尋ねでございます。 ひまわり園は、議員御承知のように、障害者自立支援法の児童デイサービス事業でありまして、個別支援計画のもとに、基本的な動作の指導、集団生活への適応訓練などを行っております。 指導員の先生方は、養護学校教諭や保育士の資格をお持ちですが、新しい療育技能などを学ぶために、定期的な療育研究会への参加や自閉症に関する研修会、あるいは特別支援教育講座等のさまざまな研修を受講され、知識と経験を深められており、児童への効果的な訓練指導に努められております。 御質問のひまわり園での専門職員による訓練状況でございますけれども、現在、言語聴覚士にひまわり園へ来ていただき、ほかの専門施設の言語訓練に通っていない児童の皆さんを対象に訓練を行っております。また、県の制度事業を利用して、医療機関の理学療法士にも来ていただきまして、体の機能訓練が必要な児童が指導を受けている状況でございます。 さらには三、四名の保護者の方が始められました、音楽療法士による「ポレポレ音楽クラブ」が毎月第3土曜日の午後に行われておりまして、四、五名の児童やその兄弟児が参加されている状況でございます。 ○議長(黒川通信)  教育部長。 ◎教育部長(田中直記) (登壇) まず、1点目の学級支援サポーターについて、県に対して要望をするとの答弁であったが、回答はどうであったかということでございますが、議員御案内のとおり、昨年8月23日に佐賀県市長会の総意といたしまして、知事に対し、重点要望事項3項目、要望項目17項目について要望をいたしました。本件に関しましては、その中の重点要望項目の一つとして、10市が教育活動や日常生活に支障がある児童・生徒に対する特別支援について、要望をいたしました。 内容といたしましては、障害のある児童・生徒や学習困難児等の介助、補助を行う職員の配置について、県費での対応、もしくは支援をぜひお願いしますというものでございます。それに対しまして、9月29日に県から回答がございました。 回答の概要を申し上げますと、県教育委員会といたしましては、特別支援教育推進事業や発達障害児教育支援事業により、支援体制の整備に取り組んでおります。また、養護学校の新設のほか、特殊学級の設置につきましても、基準を超え弾力的に対処をしており、今後も障害のある児童・生徒の教育の充実に取り組んでまいりたいと、このようになっておりまして、具体的な支援、助成につきましては、難しい状況となっております。 それから、2点目の留守家庭児童クラブの厚生労働省の補助金についてでございます。 厚生労働省の放課後児童健全育成事業補助金につきましては、平成19年度の予算概算要求の概要におきまして、放課後児童クラブ運営費の補助単価等の見直しが行われまして、子どもの情緒面への配慮及び安全性の確保の観点から、適正な人数規模への移行を図るため、71人以上の大規模クラブについては、3年間──平成19年から21年まででございますが、これの経過措置後に補助を廃止し、規模の適正化を図るということになっております。つまり70人以内の児童クラブでなければ、国の補助は出ないということになります。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  それでは、一問一答は2番からいきたいと思います。 選挙公報の充実についてでございますが、今、事務局長から県内各市の状況が数字で示されたわけです。一番大きい嬉野市と、それから最下位集団、同率最下位の鹿島市、多久市、伊万里市の寸法と比べますと、面積比でいくと、2.7幾つ──2.74の違いがあるわけですね。その分、嬉野市の方が広いわけです。 今回、嬉野市の方ともお話しした中で、やはり御高齢の方にも見ていただくためには、字も大きくなるべくあった方がいいので、このサイズというのは理想的でしょうねという話をいただいておりますが、こういう状況では、一番最初に御紹介したような、伊万里市を思うおばさんの気持ちにはこたえられないと思うんですね。いろんな方法で私たちは政策を訴えて、また、次の選挙で頑張っていくわけですけれども、選挙公報のあり方については、どんなふうに今後考えられるか、お尋ねをいたします。 ○議長(黒川通信)  選管事務局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(緒方康俊)  お答えしたいと思います。 市議会議員選挙における選挙公報は、候補者から提出された原稿をそのまま写真製版により、縮小印刷をして発行しております。 1区画の掲載サイズは、紙面の大きさや候補者数にもよりまして、選挙ごとに若干変わってはきますが、先ほど申しましたとおり、他市の状況からもわかるとおり、伊万里市が掲載サイズが一番小さい方でございます。 選挙公報につきましては、候補者を選ぶ上で重要な資料となるだけでなく、候補者の政見を通じて政局の動向を知り、政策の実現性を考える上で、選挙後も利用することができますので、これらの諸点について、有権者に啓発する必要があることは十分理解しておりますから、そこで、1区画の掲載サイズについては、議員がおっしゃいましたとおり、嬉野までは即はいかないと思いますけれども、文字が読みやすくなるよう、できる限り大きくしたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  それでは、今後の取り組みを期待したいと思いますが、一つだけ注文したいと思います。 先ほど局長がおっしゃったように、条例の第5条で、選挙期日の2日前までに配布ということになっていて、ただ、いろんな御努力で、それが大体1週間のうちの水曜か木曜に届いている状況がありますね。これがもっと早く、例えば本当一番望ましいのは、期日前投票の始まる時点から選挙公報があって、選ばれる姿があるのが望ましいわけで、私は選挙のたびにいつも事務所のみんなから怒られるんですけれども、何で期日前投票に行ったら選挙公報がないのかということで、その理由をお話しして、理解していただいているところです。これについては、鳥取県が特区を申請されて、そういうことではないあり方を今模索していらっしゃいますので、今後を期待したいと思いますが、一つですね、視覚に障害のある方たちには、残念ながら、現在の選挙公報というのは優しくない、お役に立っていない状況ですね。ですから、これについては、ぜひ配慮ができないか、今後の検討課題として差し上げておきたいと思います。 それでは、次に、1番の中核的病院の整備問題にいきます。 市長の今の御答弁に対して、市長としての姿勢に心から敬意を表したいと思います。ぜひ今議会の中で、全協あたりで理解が得られたら、そういう形を伊万里市の方から申し入れるというのはすばらしいことだと思いますね。合併協議の終わり方、自分の言いたいことだけ言って席を立っていかれた姿を見ている私としては、すごく市長も勇気の要ることだと思いますが、本当にそういうやり方を模索していっていただきたいというふうに思います。 そして、あと二つほどお尋ねをしていきたいのですが、その基本計画策定委員会を傍聴していて私が感じましたのは、ぜひこの専門的な議論を市長にもその場で聞いていただきたいなという気持ちがあったんですね。それはなぜかというと、ことしの2月10日と14日に県庁の特別会議室で行われた、県立病院移転問題の医療関係者による検討懇話会を2回とも傍聴したときに、私のすぐ目の前で知事が熱心にメモをとりながらお話を全部聞かれました。もちろん会議録を読めばわかるわけですが、そのときのニュアンスとか言葉の様子とかは、やっぱりその場にいた人にしかわからないことってあると思うんですね。ですから、検討委員会の傍聴については、市長はどう考えられますか。 ○議長(黒川通信)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  検討委員会のそれぞれの委員の皆様の発言内容等につきましては、例えば私もこういうふうな詳しい、それぞれの委員さんがどのようなことを言われたか、すべて担当課の方から議事録をいただいて、目を通して、そしてまた担当課の方からの直接お話も聞いておるわけでございますけれども、しかし、今、盛議員の御質問は、その場にいて、発言あたりを聞いた方が臨場感があっていいんじゃないかというようなことであろうと思っております。 確かにそれも一つの方法だとは思いますけれども、一方では、委員の皆様に自由闊達な意見あたりを申しいただくためには、私は何もにらみをきかせたりなんかするような人間ではございませんけれども、私がその場にいて、かえって発言そのものを御遠慮されたりとか、そういうふうなことがあってはならないのかなという気配りあたりもしておるところでございまして、そういうふうな意味では、逆にその場にいなくて、自由に発言された方がいいんじゃないかということで思って、その場にいないという状況でございます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  発言を遠慮されるということがありますかね。私は、むしろ心配したのは、市長が指名されて、このことについて市長はどう考えますかと指名されることがあるのは、よくないかなというふうに思ったのです。 ただ、十時先生も県立病院の議論のときに参加されているわけですから、そういう、首長が傍聴する姿というのは、自分として経験されているから、例えば市長が指名されたときには、それなりの配慮をしていただけるというふうに思うのでね、私はちょっと残念に思いますね。 プルサーマルとか、新幹線の問題で、知事に対してはこのごろいろいろ思いがありますが、ただ、この会議を知事が傍聴された姿というのは、大変感動的なものがありました。 そこで、ぜひ今後3病院での議論を進めていく中で、可能であれば、日程とかが合えば、傍聴することも選択肢の一つには入れておいていただきたいと思います。 それでは、もう1点ですが、3病院での協議を進めていって、それから、基本計画の策定委員会に出されているコンサルからの資料も今いろんな指摘を受けて、焼き直しがなされている段階ですね。それができたら、どんな形で、市民の皆さんにオープンにしていかれるのか、お尋ねしたいと思います。 ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久)  その策定委員会でまとめられていくものについては、委員さん方以外にも傍聴をしていただいているんですけど、基本的には、やはり市民の皆さんに、そこら辺の経過もわかるような状況も必要なんではないかというのは、思いとしてはあります。 ただ、そういう点では、やっぱりインターネット──ホームページですね。そういったものを活用するとかなんとかという方法もちょっと検討課題かなと思いつつ、おるわけでございますが、基本的には、先ほど言いましたように、結果的にまとめ上がったものについては、パブリックコメントという手法をとりまして、皆さん方にはお知らせをするという形を考えているところでございます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  一般的には、パブリックコメントでいいのかなと思うんですけれども、私は今回、6月議会で、市民が主役のまちづくり条例を伊万里市はつくりましたよね。これの第6条の2で市の責務、また、第7条で市民参加について規定があるわけですが、例えば今、12月19日まで国民保護計画のパブリックコメントがなされています。私もこれについては意見を出そうと思っていますが、協議会もすべて傍聴している私でさえもと言ってはいけないですかね、この計画すべてをきちんと理解して意見を言うというのは、なかなか難しいなというのが実際の感想であります。 特に今回のこの病院の問題については、私は、オープンに市民が参加できるような、何か説明会のような、そういう場を設けてほしいと思うんです。 なぜかというと、例えば小児科の問題で言えば、やはり遠くではなくて、伊万里市内につくってほしいんだという方が多いのも事実ですね。 でも、きのうから議論があっているように、西部医療圏ということで考えなければ、小児科の先生がお一人では、入院までお預かりすることはできないからというようなことを「ああ、そうか」ってわかっていただくようなシステムでこのことは進めていってほしいと思うわけです。 そこで、公開討論会というほどじゃなくていいと思いますが、何か市民の方がオープンに、そのパブリックコメントだけではなくて、ほかの方法で参加できるようなことを考えることはできないでしょうか。 ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久)  この計画をまとめるものというものが、施設としては病院なわけですね。それで、そういう専門的な見地が必要な施設でありますので、専門家の方──佐賀大学の方から3名、医師会から3名という、そういう専門的な視点の中でどうなのかというのをまず議論いただこうと。 ただ、そういう中で、市民の方の、利用者側といいましょうかね、こういう考え方あるよというものを聞くために、そのほかの委員さん方は市民団体の代表ということで、その策定委員会にも入っていただいておるわけでございますけれども、そういう中でまとめ上げられていく。そういうものを全体で示すということ、そのあたりも確かに必要な面もあろうかと思いますけれども、したがって、先ほど若干申し上げましたように、成り立ちぐあいというですかね、こういうことになったというあらわし方を、少しあらわす仕方としてホームページなり広報がいいのか、そこら辺の中間的な方法を1回示しながら、それで、先ほど言いましたように、パブリックコメントではある程度、理解をしていただいた中で意見が言えるように、そういう流れというものはひとつ考えられないだろうかというのを今考えている途中であるということでございます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  まちづくり条例の第7条ですね。「原則としてパブリック・コメントを行うものとし、更に計画等の内容に応じて説明会」というくだりがありますよね。このまちづくり条例の策定では、傍聴者にも発言が許されるという、私が知る限りでは、伊万里市では初めての姿があって、これと同じようなことがこの間、計画策定委員会でもありましたけれども、すごく先進的な取り組みをして、この条例ができているわけですよね。 ですから、その中でホームページへの掲載とか広報でやっていくというのは、ほかのものであれば、私もその方法でよしとするところではありますけれども、この病院の問題は大変関心が強いし、その人その人で思いの度合いも違うという部分、それから、先ほど何度も言っているように、その小児科の問題については、そういう議論もあるわけですから、やはり何か直接的に市民が参加ができるような形を模索した方が、後からできる病院の愛され方が違うと私は思うんですね。それについて市長はいかがですか。 ○議長(黒川通信)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  確かにこの病院の策定委員会あたりにつきましては、市民の皆さんの代表という形ではなく、各種団体の長の方が策定委員会になられておりますので、すべての市民の皆さんの果たしてその意見を反映した策定委員会なのかどうかというのは、ちょっと確かに言われるとおりかなとは思うんですけれども、この策定委員会の場に傍聴されるのは、それは結構だと思うんですけれども、この策定委員会をすべて多くの市民の皆さんに対して、いろいろと説明情報を流すというのは、確かに必要なことだろうとは思っております。 そういう中で、非常に病院の問題、いろいろと市民の人それぞれ意見も違う、考え方も違う、本当にそれは多種多様だとは思っております。そういう中で、最大公約数の方向性というのをやっぱり一つはまとめていかなければならないとは思っております。 そういう中で、私は、今回の策定委員会第2回を開催しておりますけれども、方向的に大きくかじを切らざるを得ないという状況下の中で、今後、有田と伊万里の両者での策定委員会なるものを今後立ち上げていかなければならないのかなというふうには思っておりますけれども、そういうときの暁には、市民の皆さんからの公募の委員、こういうふうな人あたりをこの委員の中に何名か入れて、市民参加というような形をとったらどうかなというようなことも考えております。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  ちょっと誤解があったようで、私の話し方が悪かったのでしょうか、決して現在出ていただいている皆さんが市民の意見を反映していないというつもりで申し上げているわけではありません。そこのところは、ちょっと確認をしておきたいと思いますが、私が言いたかったのは、策定委員会の結論が出て、3病院での統合の方向性が上手に模索されていって、そういう形になると想定した上で、やはり伊万里市内に小児科があってほしいという思いの方たちあたりにわかっていただく必要があるから、そういう場ができないかという話だったわけですね。 では、これについてはまだ先の話になりますので、ちょっと場を改めてさせていただきたいと思いますが、ぜひ策定委員会の結論が出てからどうするのかというところはしっかりこれからも考えていきたいと思います。 それでは、大きい3番にいきたいと思います。 子育て支援についての、まず、ひまわり園の問題ですけれども、現在、言語聴覚士あるいは理学療法士、音楽療法士の指導をいただいているところだというお話がありました。 1回目に、1人の子どもさんが受けられている回数というのを申し上げたと思うんですが、それについてはわかりますか。 ○議長(黒川通信)  市民部長。 ◎市民部長(山平邦博)  支援をどのくらいの頻度で受けられているかという御質問と思います。 言語聴覚士の訓練につきましては、月1回、第3月曜日の午後に、4名の児童の皆さんが1人約30分の訓練を行っておられます。現在、18名がひまわり園で言語訓練を行っておりまして、1人の児童が訓練を受けられるのは、3カ月に1回程度の頻度となっているところです。 また、県の事業の理学療法士による訓練につきましては、6名の児童が対象となっておりますが、1回につき、1人約30分の訓練で6名全員が受けられております。 今年度は10月から1月までの間に、月1回のペースで年4回の実施が予定されているところでございます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  例えば言語聴覚士のことで言えば、1人のお子さん3カ月に1回というお話ですね。やはりこういう訓練は、余り間を置かずに受けるのが望ましいのではないかなというふうに思いますね。 そこで、新しいひまわり園の建物ができる、そこに専門の指導者が、こういう専門の研修がある、療育があるという姿をつくっていただきたいと思うんですが、市のお考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(黒川通信)  市民部長。 ◎市民部長(山平邦博)  確かに専門職員を配置するとした場合、言語聴覚士や理学療法士、作業療法士等が考えられますけれども、このような専門職員をひまわり園へ配置するということは、通園児童の約半数の方がほかの専門機関で訓練を受けられている現状からいたしましても、より充実した指導を受けることが期待できますし、また、ひまわり園の機能強化も図られるものと思っているところでございます。 また、保護者の方も、訓練のために遠くまで通わずに、地元で効果的な訓練を受けることができますので、時間的な余裕や精神的な支援にもつながるものと思います。(「で、するんですか」と呼ぶ者あり)思いますけれども、しかしながら、先をつなげて御回答を申し上げますが、しかしながら、専門職員を職員として新たに配置することは、財政的な面からも大変厳しい状況にあると言わざるを得ません。 したがいまして、今あります予算──いわゆる現計予算でございますけれども、その範囲内で可能な限りの知恵を出し合い、また工夫し、ひまわり園のソフト面である機能の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。そのためには、今後の指導のあり方や専門職員の配置の可能性につきまして、現在、指定管理者としてひまわり園の管理運営をお願いしております伊万里福祉会と協議し、模索してまいりたいと考えているところでございます。また、その際におきましては、保護者の皆様や関係機関等の御意見も伺いながら、進めていきたいと考えておりますので、なかなか厳しい状況を御理解賜りますようよろしくお願いいたします。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  残念ながら、伊万里福祉会は、3年間の指定管理者ですよね、助役、そうですよね。 ですから、これは市の施策としてやっぱりどうするのかを考えなければいけないと思うわけです。 市長は、障害者福祉の原点ということで、これまで、ひまわり園に対していろんな施策をしてきてくださっています。また、新障害者プランの策定に当たって、座長をしていただいている佐賀大学医学部の松尾清美先生からも、市長にはじめてお会いになったときに、やはりそういうことが必要ではないでしょうかという話もあっていると思います。 専門的に常駐して張りつけるということは、やはりかなり難しいだろうと思いますが、この3カ月に1回という状況を少しでも向上させるために、現計予算でとはおっしゃいますが、現計予算は物すごいタイトですよね。そこから空ぞうきんを絞っても、水は一滴も出てこないと思いますので、やはり市の施策としてどう考えるかをお尋ねしたいと思います。 ○議長(黒川通信)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  いわゆる言語聴覚士、あるいはまた理学療法士、作業療法士の皆さんを専門職員というふうなことでの、そういうふうな人を理想的には新しいひまわり園に張りつけたらどうかというふうなことじゃないかと思うんですけど、こういう人たちの絶対数というのはいらっしゃるんですかね──私の方からちょっとお聞きしたら何ですけれども。 恐らくある某病院あたりから今お願いをして、月3回ほど来られているんじゃないかなとは思うんですけれども、専門職の配置となりますと、こういう人たちの専門的に配置できる絶対数の問題、あるいはまた、今の状況よりも間隔を狭めて、縮めていろいろ来ていただくことが大変理想だとは、一方では思っておりますので、まずもっては段階的に、少しでも間隔を縮めて来ていただくようなやり方、こういうふうなものを、まずもっては検討させていただきたいなとは思っております。そのためには、来ていただくからには、それだけの経費もそれは必要とするわけでございますけれども、そういうふうな中で、少しでも施設の子どもたちが、そういうふうな意味で、いろんな改善ができれば大変いいことじゃないかと、このように思っております。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  今後に期待したいと思います。 それでは、(2)の学級支援サポーターの方にいきますが、先ほどの部長からの答弁を聞いていて、実はきのうの県議会文教厚生委員会でも、この問題について、増本亨議員に取り上げていただいたところですが、残念ながら、さっき部長がおっしゃったのと同じ内容──佐賀県では養護学校もたくさんつくっているしとか、もうかなり充実したことをしているのだから、それについては市町村がすべきだというような御答弁だったように、これはまだ会議録ができていませんのでね、正確ではありませんが、そういうような議論だったよとお聞きしているところです。 それでは、現在の市内の小・中学校の状況については、どんなでしょうか。 ○議長(黒川通信)  教育部長。 ◎教育部長(田中直記)  ことしの7月1日現在で、小・中学校に在籍する発達障害の児童・生徒の支援状況の調査を行いました。 その結果によりますと、医療機関からLD、ADHD等、発達障害の診断や保護者からの相談を受けている児童・生徒数は、小学校10校で36人、中学校は5校で11人と、このようになっております。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  決して少ない数字ではありませんね。では、今の数字を聞いて、それから、県からの回答を踏まえて、教育長は、学校教職員であられた教育長はどういうふうに受けとめられておられますか。 ○議長(黒川通信)  教育長。 ◎教育長(岩永憲一良)  全国的に発達障害児が増加傾向にある中、伊万里市も例外じゃありません。一つの学級にさまざまな障害を持つ児童・生徒が在籍するようになってまいりました。 それで、学校における適切な支援が必要になってまいりました。そのため、平成17年度からは市費により、学校に特別支援児童・生徒サポート指導員として、指導員を配置しております。17年度は2名、本年度は3名を小・中学校に配置して、児童・生徒の自立の援助や安全の確保はもちろん、学級全体が授業に集中できるとともに多様な教育ができるよう、努力しております。 実態からして、3名の対応では十分ではありませんが、しかし、市の財政状況を考えますと、これ以上の充実を図ることは、市単独では困難であり、昨年、県知事に附帯して要望いたしたところでございます。回答は、先ほど部長が申したとおりでございます。 それで、市教委といたしましては、支援の必要な子どもへのサポートは大変重要であると考えまして、限られた予算の中から、困難度の高い学校から配置している状況でございます。 発達障害者支援法にある市の責任というのはもちろんのこと、特別支援教育の重要性から、まだまだ行政支援が必要で、市として努力はしていかなければなりませんが、発達障害児の支援は国及び地方公共団体の責務でありますので、県に対しましても引き続き、障害のある子どもたちの支援を行う職員の配置について、県費での対応、もしくは補助等の支援について要望してまいりたいと思います。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  今の教育長答弁を県議会文教厚生委員会で披露していただきたかった、日程が逆だったらよかったなと今思いましたね。 本当に市町村はこんなに困っている状態なのに、何で県がこれに対して目を向けてくれないのかと、非常に私は残念に思います。 ですから、県に対しての要請は、市長の方からもぜひしていっていただきたいと思いますが、それでは、学校に入るまでのやはり早い時期に、適切なケアを受ければ、その後の人生が変わってくるわけですから、学校に入る前のケアとして、前回も取り上げておりました幼稚園への支援ですね。各学校からも見学に来ているような、ありようをきちっとつくっている幼稚園も市内にはあるようです。 幼稚園の支援について考えられないか、お考えを聞きたいと思います。 ○議長(黒川通信)  教育長。 ◎教育長(岩永憲一良)  議員申されますように、発達障害者支援法によりますと、就学前の発達支援や発達障害の症状の発現後、できるだけ早期に発達支援を行うことが示されておりますし、また、幼少時から一貫した指導がないと、2次的な問題が大きくなり、社会適応は難しくなるので、早期からの発達支援が必要であるとの専門家の意見もあり、幼稚園児の対応は大変重要であると思っております。 先ほど申しましたように、小・中学校では3名配置しておりますが、市内の公私立幼稚園については、実施しておりません。 公立幼稚園については、現在のところ、その対象者がいるという報告は受けておりません。 私立幼稚園につきましては、障害のある園児がおられるように伺っております。 私立幼稚園につきましては、特に県事業の私立幼稚園特殊教育費補助金という制度がありまして、発達障害児につきましても、医師や児童相談所の診断結果に基づき、知事の認定により補助対象とされているところでございますので、その制度の活用をお願いしたいと思っております。市内の幼稚園で17年度に1件、18年度に4件申請がなされたということをお聞きしております。 市単独での財政支援ということになりますと、現在の財政状況からは、非常に厳しい状況でありますので、これまで実施してきました幼稚園への補助金として、幼稚園教諭の指導力の向上を図るための研修への支援、これは十分ではございませんけれども、これを続けて支援を行っていきたいと思っております。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  財政状況を考えれば、なかなか難しいなとは思いつつ、子どもたちの豊かな未来へ向かって、何か考えられないのかなという思いがいっぱいであります。 ぜひ県に対しての要請は、市長も気がけてしていっていただきたい。これは10市全部からの重点要望項目ですよね。ということは、どこの市も、このことで今苦労している状況があるわけですから、それについては、しっかり今後取り組んでいっていただきたいと思います。 では、最後に大規模留守家庭クラブの分離の問題にいきたいと思いますが、部長から御答弁ありましたように、厚生労働省は、3年後に、71人以上のクラブには補助金を廃止するというふうに言っているわけです。 では、県内の状況としては、これに該当するところはどうなっているでしょうか。 ○議長(黒川通信)  教育部長。 ◎教育部長(田中直記)  申しわけございません。県内の状況につきましては、(「県内じゃない、ごめんなさい、市内」と呼ぶ者あり)市内ですね。(「済みません」と呼ぶ者あり)──はい、失礼しました。 市内につきましては、71人以上の大規模児童クラブ、これは伊万里、大坪、立花児童クラブがございまして、伊万里児童クラブが87人、それから、大坪児童クラブは106人、立花児童クラブが81人となっております。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  留守家庭児童クラブの問題は、これまで保護者、特にお母さんたち、それから指導者の人たちから、もうちょっと何とかならないかというお話があったんですけれども、今回は、何と敬老会で、いつもお迎えに行っていらっしゃるおじいちゃんから、ああいう場で孫を置いておくのはというお話がありました。 それで、厚生労働省も、その補助金廃止の理由として、さっき部長もおっしゃいましたけれども、子どもの情緒面への配慮及び安全性の確保の観点というふうにおっしゃって、やっと国もわかってくれたかなというのが、今私たちの感想であります。 そうなりますと、今おっしゃいました伊万里、立花、大坪の状況は、これは前から指摘があってきたところではありますが、71人を超えているわけですね。ほかのクラブでもちょっと心配なところがないわけではありませんが、ひとまずこの三つについては、どう考えていらっしゃいますか。 ○議長(黒川通信)  教育部長。 ◎教育部長(田中直記)  今も議員御案内ありましたけれども、大規模留守家庭児童クラブにつきましては、全国的に問題になっているところでございますが、多くの子どもで混雑するため、けがや事故が起きやすいだけでなく、子どもの情緒の安定と子ども同士の人間関係にも影響があるのではないかと、このように危惧されているようでございます。 留守家庭児童クラブは、年間を通して多数の子どもたちが生活する場所でありますので、それにふさわしい施設や設備、広さ、安全性が必要でありまして、議員御案内のとおり、大規模留守家庭児童クラブの──伊万里市は3クラブございますけれども、分離の必要性があると、このように認識しているところでございます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  それでは、今後を見守っていきたいと思いますが、特に、新たに施設を建てるということも選択肢としてはあるかもしれませんし、必要な場合は、ぜひそういうことも、あってしかるべきだとは思いますが、ひとまず私はそういうことよりも、もう目の前に、今来ている子どもたちがそういう場で過ごさなくて済むようなありよう、例えば余裕教室の相談をするとか、そういうことをしていっていただきたいと思います。 そのためにこそ、留守家庭児童クラブは、市民部の所管から教育委員会に持っていったことの意義がそこにあるというふうに思いますので、これについてはしっかり協議をしていただきたいと思いますが、一つ、今立ち上がりつつある立花クラブの状況ですね。市長にも御配慮いただいて、倉庫までつくっていただいた。ミーティングルームには、市費でクーラーも入れています。新たな施設を建てているわけですけれども、そこに多くの人数を押し込めるのではなくて、ミーティングルームをこのまま活用していく、ですから、分離のちょっとモデルのような形として、第一歩をすることができないか、お考えを伺いたいと思います。 ○議長(黒川通信)  教育部長。 ◎教育部長(田中直記)  今御案内のように、学校の中で、また、立花児童クラブに限らずではございますが、余裕教室等がございましたら、この3年間で分離をしなくてはいけないということになりますので、学校現場等とも協議等を行いまして、できるところから随時やっていきたいなと、このような考え方でいます。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  いや、立花クラブのミーティングルームの利用については特化して、改めて聞いておるわけです。 ○議長(黒川通信)  教育部長。 ◎教育部長(田中直記)  それを含めて答弁させていただいたつもりでありましたけれども、今、新しい児童クラブの建設をやっているところでありますが、今まで使っていた児童クラブにつきましては、基本的には、体育館の主要な施設の一つではあったわけでございます。 学校側としては、学校の施設として使いたいという希望はありましたけれども、可能であればですね、学校の方で可能であれば、その教室、今まで使ってきておりますので、それを活用して分離ができないか、こういうことについて、学校側とも協議をしていきたいと、このように思います。 ○議長(黒川通信)  19番盛議員。 ◆19番(盛泰子)  今後を見守りたいと思いますが、絶対にぶれないでいただきたいのは、子どもたちにとってどうなのかという視点ですね。 学校としては、それは、いろんなことに活用できれば、それがいいのでしょうけれども、そこは市費でクーラーまでつけて、子どもたちを預かる場として整備してきているわけです。そこのクラブに来る子どもたち、例えば立花で言えば、立花小学校の子どもたちですから、子どもたちにとってどうなのかということを、しっかり学校と議論していただきたいと思います。 では、終わります。 ○議長(黒川通信)  ここでしばらく休憩いたします。               (午後0時8分 休憩)               (午後1時   再開) ○議長(黒川通信)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。 20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行) (登壇) 今回、私は2点について通告をいたしておりますので、通告に従いまして質問をしていきたいと、こういうふうに思っております。 その1点は、伊万里市の財政健全化計画についてであります。 (1)といたしまして、17年度までの第1次の評価はということと、(2)として、18年度より第2次の計画についてということで上げております。 二つ目が、いじめ問題でございます。 このいじめについて教育委員会はどう受けとめているかということなど、4項目にわたってお尋ねをいたしたいと、こういうふうに思っております。 まず、健全化計画でございます。 今、日本の国債残高というのが780兆円にも上るんじゃないかというふうなお話ですね。日本人口1億2,000万人としても、1人当たり650万円ぐらいになるだろうと、計算になるわけですけれども、ちなみに伊万里市の平成17年度末の地方債残高、これは特別会計、そして企業会計まで含めた数字でありますが、資料によりますと480億円と。単に6万人で割っても、六八、四十八、1人頭80万円というのが現状で、国の方も三位一体改革で、まず3兆円規模の減税の移譲とか、それから4兆円規模での国庫補助金、負担金の削減とか、また5兆円規模の地方交付税の削減と、こういったものが今言われているところでございまして、きょうの新聞を見ましても、7年度の国債発行額は25兆5,000億円を予定するんだというのが現状でございます。 こういう状況の中で、伊万里市では平成13年度から第3次行政改革大綱に基づいて、積極的な行政改革の推進に取り組まれておるところです。加えまして、平成16年8月には伊万里市財政健全化計画が策定されております。そこで、第1項の質問といたします。 この第1次財政健全化計画、要するに平成16年度から20年度でございます。これが2年経過したところでありますけれども、一体計画どおりに進んでいるのか。また、その成果は出ているのか。そういうことを評価する中で、いろいろ考えて、やっぱりこれはよかった、いや、この点はちょっとまずかったなとかいうふうな、何かそのあたりで感じられるものがあるんじゃないかなということを、まずもってお伺いをしておきます。 次に、いじめの問題ですけれども、この問題に関しましては、昨日、2人の同僚議員より対応並びに対策の質問があって、一定の方向なり方針は伺ったところですが、重複があると思いますけれども、教育委員会の受けとめ、対応などを伺っていきます。 このいじめ問題というのは、社会的行為、絶対に許されることではないと思います。ややもしますと、昨日の加害者がきょうの被害者になるという非常に複雑な現状じゃないかなと、こういうふうに思います。そこで、お伺いをいたします。 今、国イコール政府は、事の重大さと問題の深刻化を受けて、学校現場での早期発見を促す具体的な緊急提言がなされているようでございます。そこで、お伺いをするのは、この文部科学省、また県の教育委員会は、伊万里市の教育委員会や伊万里の小・中学校にどういうふうな指導がなされたのか、お伺いをいたします。 これが第1回でございます。あと随時、一問一答で質問をしていきたいと思います。 ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久) (登壇) 第1点目の、市の財政健全化計画についてということで、第1次の成果、評価ですね、御説明申し上げたいと思います。 国で進めておられます三位一体改革、これでは国の補助金や地方交付税の大幅削減が実施されまして、本市でも他の多くの自治体と同様に、過去に類を見ないくらいに、非常に厳しい財政運営を強いられている状況でございます。第1次の財政健全化計画につきましては、平成16年度当時にこのような状況が想定されたこともありまして、他の自治体に先駆けまして策定したところでございます。 この第1次の計画では、市職員の退職者補充を4割程度に抑制することによる職員数の削減、あるいは期末勤勉手当の一律カットなど、行政内部の縮減策はもとより、公共施設の使用料や公共下水道使用料等の公共料金の値上げなど、市民の皆様にも大きな負担をお願いする財政健全化の方策を多く掲げていたわけでございますけれども、平成20年度までに予定していた効果見込み額、これが47億5,000万円でございますけれども、その8割に当たる38億5,000万円程度が達成可能な見通しになり、また、そのことで今日まで何とか財政の危機的状況を乗り越えることができたのは、本当に年々厳しさを増す財政状況に対する市民の皆様をはじめ、関係の方々の御理解と御協力のおかげでありまして、感謝を申し上げるということになると思います。 しかし、一方、この第1次計画内容には、固定資産税に係る新地積課税の実施など、さまざまな課題等から先送りになったものや協議、検討の段階にあるもの、実行できない方策が幾つかありますので、これらの早期実施を含め、計画を着実に進めていく必要があると考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(黒川通信)  教育長。 ◎教育長(岩永憲一良) (登壇) 岩橋議員の御質問の、今回のいじめ問題の対応に対して、文部科学省や県教育委員会は市教育委員会や各学校に対してどのような指導を行ってきたかということかと思いますが、文部科学省は、いじめにより児童・生徒が自らその命を絶つという痛ましい事件が相次いで発生していることを深刻に受けとめて、10月19日には都道府県政令指定都市教育委員会の生徒指導担当課長を集めて緊急連絡会議を開催して、いじめの問題を隠さずに迅速な対応をと強く全国に呼びかけました。そして、いじめの問題への取り組みの徹底についての通知において、いじめの早期発見、早期対応、いじめを許さない学校づくり、教育委員会による支援の徹底が指示され、取り組みの総点検の要請がなされたところです。 県教育委員会におきましては、この緊急連絡会議に先立ちまして、いじめの問題に関する指導の充実についての通知文において、いじめの認識や共同体制、教師の言動、相談しやすい環境づくり、保護者、地域社会への情報提供等から成る10項目について、特に指導の充実を図ることといたしました。そして、いじめの防止に対する取り組みを徹底させるために、教職員一人一人がこの10項目について自己点検を行い、いじめについて学校全体での認識を深める機会を持つこと等の指導がなされました。 いじめの問題が社会問題化する中で、11月に入り相次ぐ自殺予告文が文部科学大臣あてに送付されたのを受けて、11月17日には文部科学大臣より異例の緊急アピールであります「文部科学大臣からのお願い 未来のある君たちへ」が、全国都市教育長協議会からは「一人一人の命の尊厳を守るために」という緊急アピールがなされ、それぞれに子どもたちだけではなく、教師、保護者、地域の方々へ広く発信されました。これらは各学校に配布しております。 11月22日には、県教育委員会は県警察本部少年課との連携の中で、各学校にいじめ防止に関する講話の実施を呼びかけて、市においても新たに数校が申し込みをしたところでございます。 11月29日には、政府の教育再生会議が、いじめを生む素地をつくらず、いじめを受け、苦しんでいる子どもを救い、さらに、いじめによって子どもが命を絶つという痛ましい事件を何としても食いとめるため、学校のみに任せず、教育委員会の関係者、保護者、地域社会を含むすべての人々が社会総がかりで早急に取り組む必要があると考え、美しい国づくりのための8項目から成る緊急提言が行われまして、今後のいじめ問題への取り組みの指針となっておるところでございます。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  それでは、今から一問一答でいきたいと思います。 まず、財政問題ですけれども、確かに厳しい状況の中で、これは行政だけに限らず、やはり市民一人一人までもがこの痛みを背負うといいますかね、そういうふうなことでのお話をいただいたわけですけれども。 まず、先に進みますけれども、今聞いております健全化計画、第1次ですね。これは、ある程度の成果があったということで、金額にしても47億円というのが38億5,000万円で、まずまず達成はされたんじゃなかろうかというお考えだと思います。それでいいかと思いますけれども。しかし、この第1次健全化計画での反省点もあっただろうと、こういうふうに思います。 ことし9月に、第2次の健全化計画というふうなものが策定されたところですよね。私たちもいただいております。この中のことで少しお尋ねをしたいと思いますが、この第2次財政健全化計画の策定に至った背景、そして反省点は何なのか。また、どのようなものを策定の中に加えられたのか。そのあたりをお尋ねします。 ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久)  1次の反省点といいましょうか、そういったものを踏まえての経緯ということでございますけれども、16年当時、47億台が5年間で不足するだろうというような予測を立てておったわけでございますが、さらに今日的には歳入の大きな要素でございます、いわゆる普通交付税──地方交付税ですね、これが単年度、18年度だけをとらえましても7億8,000万円を超える削減幅が出てきたと。したがって、16年当時の予測よりも大幅に歳入が入ってこないというような状況も出てきておりますし、それから給食センターの運営費、債務負担ですね、あるいは下水道をはじめとするそういう特別会計等への繰り出し、そういった義務的な経費の増大もあっておるわけでございますし、また、今後を考えたときには中学校の建設問題、あるいは第4工業用水建設事業への繰り出し、そういったものも大きく抱えているというようなことから、歳出と歳入の差を見てみますと相当開きが出てくるという状況に、今日的に至っているわけでございまして、その差、今後の5カ年ですね、18年から22年の5カ年を試算いたしますと、第1次ほどではございませんけれども、43億円ほど不足するというようなことが見込まれると、現段階でですね。単年度で言いますと、12億円を超える場合も中にはあるというようなこともございまして、この第1次の計画を見直さざるを得ないという状況になったわけでございます。 ただ、歳入面で申し上げますと、先ほども申し上げましたけれども、第1次の計画の中で実施できなかった分、これを基本的には履行せざるを得んというようなことから、新地積課税、あるいは公立幼稚園の保育料の問題、あるいは留守家庭児童クラブの利用料の改定については、段階的にやっぱり引き上げざるを得ないというようなことに、採用をさせていただくことにならざるを得ないわけでございますけれども、そういう中で、一方では、さらに行政面内部での改革ということをやるべきであるというようなことから、御存じのとおり、職員の給与制度、制度そのものを見直すということにもなったわけでございますし、議会におかれましては、議員定数の見直しということも英断を下していただくというようなこと、そういったこと、あるいはさらなる事務事業の徹底的な見直し、圧縮というような、そういう削減策を打ち出さざるを得ないというようなことをまとめたのが、せんだって御説明申し上げ、今御説明している第2次健全化計画ということでまとめたところでございます。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  今御説明をいただいた分につきましては、第2次健全化計画の中に確かに記しをしてございます。これを読んでみましても、今おっしゃったように、計画を見直す中で、要するに18年度から22年度までの5カ年を見た場合には、最初は47億ということでの話であったけれども、18年から22年に関して、またいろいろ考えたところが43億円の不足が生じるというふうになったと、ここにも記してございます。 中には、今おっしゃったように、これを見ますと、18年度は確かに財調の方で補てんするからまあまあかなということで、19年度、20年、21年、22年とすべて△印がついております。今おっしゃったように、中には、21年には12億9,800万円というのも生じるであろうというふうな目安が立ててあるわけでございます。 これ、いろんなところでずっと読んでみますと、たくさん御指摘もしたいし、意見も申し上げたいところがあるわけですけれども、時間の都合がありますので、特にその中で私が感じたところを申し上げてみたいなと、こういうふうに思いますけれども、今おっしゃったように、固定資産税の見直しということは、多分これはきのうから問題に出ていました地積の19年度から課税をしたいというそういったものとか、今議会にも出ております公立幼稚園の使用料の値上げ、こういったものも含まれておるわけですけれども、確かに、市の財政が厳しい、厳しいと言っているにもかかわらず、市民は行政のサービスを受けたいというのが市民の思いだろうし、そういった中で、お金はないけども何とかしなくちゃいかんというふうなことでいろいろ問題が生じてくるわけですけれども、市民サイドから見ると、行政サービスを受けるというふうなものについては、じゃあ、どうしたら自分たちの思うものを、行政サービスを受けられるだろうかというときに、やっぱり市民として考えることは、お金がないとできないというふうなことになりますと、市税をはじめ公共料金、そういったものの応分の負担というふうなものが、まず納めていかなくちゃいかんというのが大きく出てくるわけですよね。 私の思っていることは、そういう意味で、要するに給付を受けるならば、やはり負担すべきものは負担していかなくちゃいかんし、こういったことからいって、やることとしていただく、権利と義務と申しますか、そういう観点からも、一番最初申されましたように、市民にも応分の負担をというふうなことなんですけどね。 そこで、けさも問題が出ていましたけれども、税金関係を検討させていただく中ですね、例えば市税、それから国民健康保険税、保育料、そして市営住宅の使用料、水道料とか、いろいろ負担しなくちゃいけない部分とライフラインのものがあるわけですけれども、この17年度末において、今その状況がどういうふうになっているのかということをお尋ねしたいと思います。現年分、過年分というふうなものが出てこようかと思いますけれども、そのあたりどういうふうになっていますか。 ○議長(黒川通信)  総務部長。 ◎総務部長(永田昇)  税、使用料、それぞれの収納状況の御質問と思いますが、一番わかりやすく、収納未済額を申し上げます。 17年度末の収入未済額、市税で6億2,700万円、それから国民健康保険税で7億9,300万円、保育料2,400万円、市営住宅使用料4,600万円、それに水道料金5,600万円となっております。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  今、部長の方からの説明によりますと、市税の6億2,700万円から水道料に至るまで、確かに水道料というのは、もらっております資料を見ておりましても、締めの関係で、これは99.9%というふうなこともお伺いをしていますけれども、数字の上からいきますと、5,600万円というふうな数字が出て、合計で15億というふうなことなんですよね。 今までお話が出ていました、この計画の中で、5年間で44億円が22年までには不足しますよというふうなことを考えて、逆にこの資料の中で見ますと、5年間で今いろんなことを節約するものは節約して、新しい税金を起こしたりして、約12億円ぐらいが入ってくるんじゃなかろうかというふうなお話を今聞いたわけですね。 そうしますと、さっきから言っていますように、やはり給付と負担、権利と義務からいって、この15億円というのが実際ここに未収としてあるわけですよね。現実にあるわけですよね。実際言って、市税が6億2,700万円、この中で現年分が1億5,200万円、過年度分、これが4億7,500万円、こういうふうな数字が出てきている以上、これを今言ったように、ちゃんと納めていただくというふうなことであれば、先ほど申されました43億4,900万円というマイナスが生じるんですよというのが回避できるような感じもするわけですよね。 要するに、ここに出てきますように、市税にしても、国民健康保険税にしても、保育料にしても、住宅使用料にしても、住宅使用料の徴収率、これ数字によりますとパーセンテージ、64.9%となっています。これは金額が小さいからというふうなことでしょうけれども、パーセンテージでは非常に大きなものじゃないかなと、こういうふうに思います。このことについては、この行政改革の中の計画書の中にずっと年度別に追って示されております。この実績報告書の中にも13年から14、15、16、17年度分と、これ出ています。 これを見てみますと、市税のパーセンテージ、そして介護保険の関係、保育料とか、いろいろ出ていますけれども、やっぱりこれは、パーセンテージがいいか悪いかは別としても、97%というのでとまっていますよね。その結果が、ここに出ていますように現年度分で97.4%ということで、こうなってきますと、やはり、このことについては先ほどから申していますように、給付と負担、あるいは権利と義務というふうなことであれば、いろんな方たちを救わなくてはいけない部分がこれからたくさん出てきます。俗に言われますように、少子・高齢化で子どもにも金は要る。そして、お年寄りにも確かに金は要る。そういった中で生み出さなくちゃいけない部分も必要でしょうけれども、やっぱり調定された分がある以上は、まずそれを徴収するというのも行政の責務じゃないかなと、こういうふうに思っております。 けさのお話でしたら、確かに今10名の皆さんで、体制でやっておられるというふうなお話もございました。やっておられることはやっておられるんですけれども、やっぱりまだ残っていると。これがややもしますと、7年目になる人は流れちゃうんですよ。不納欠損というのになりますよね。だから、ここまであるんだから、やっぱりこれは、今何遍も言いますけども、しかるべき対応をとっていかなくちゃいかんなと、こういうふうに思いますけれども。けさは、100%は無理にしてもというお話もありましたけど、私は滞納者への対策、是正策が、100%収納に向けた策が必要じゃないかと思いますが、このあたりどういうふうにお考えいただきますか。 ○議長(黒川通信)  総務部長。 ◎総務部長(永田昇)  調定に上げれば100%取るのが当然であるという御指摘、理屈上はそういうことでございます。 ただ、金融のプロである大手の金融機関でも貸倒損失金というのが出てまいります。税と一緒にするわけにはまいりませんが、どうしても納めたくても納められないという市民の方々がいらっしゃるのは、よく私どもわかっております。 もう一つ例を挙げますと、交付税の基礎となる基準財政収入額という、議員御存じのとおり、あれも税の収納率は98%でカウントするんです。2%の取りこぼしは、もう仕方ないという部分を公に認めているわけですね。そういうふうに、理屈は100%ですけれども、もろもろの市民の生活状況を考えると、どうしてもロスというものは出てこざるを得ない。そういう部分をぜひ御認識いただきたい。 一方、それを100%掲げて徴収体制で手を抜くとか、そういうことを申し上げているのではございませんけれども、100というのはなかなか難しいという認識をいたしております。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  今のは総務部長の市税に関することのみのお答えですか、それとも私が申し上げている、そのほか国民健康保険税、保育料というふうなものも数字を申し上げたわけですけれども、今部長がおっしゃったのは市税のことのみとお聞きしていいんですか、それとも保育料、そういうふうなものも入った中での総括の御返事ですか。ほかはどうするんですか。例えば、健康保険の徴収の仕方。 確かに、理屈と言われると話はできないわけですね。私も知っていますよ。貸倒引当金が勘定科目にあるというのは知っていますよ。しかし、貸倒引当金が勘定にあるから98%にするというのは、ちょっとこれおかしいんじゃないですか。じゃあ、調定も98%としているんですか。どうなんですか、そのあたりどうですか。 ○議長(黒川通信)  総務部長。 ◎総務部長(永田昇)  調定を98には落としません。どうしても取れなかった分については、議員も御指摘のとおり、不納欠損というところまでいく場合もございます。 それから、市税に関してだけかということですが、私の担当は市税の範囲でございまして、各部長さん方はそれぞれの考え方があるだろうと思います。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  それでは、そのほかの国民健康保険税に関して、保育料に関して、住宅使用料に関して、水道料に関しましては先ほど申しましたように数字が出ておりますからお伺いしません。答弁をお願いします。 ○議長(黒川通信)  市民部長。 ◎市民部長(山平邦博)  順序は逆になると思いますけれども、まず、保育料につきまして御回答を申し上げたいと思います。 保育料の滞納に対する取り組み状況でございますけれども、入園の申し込みを受け付ける段階で保育料の試算表をお渡ししまして、納付する義務があることを伝えますとともに、納付方法につきましては口座振り込み制度の推進に努めているところでございます。 仮に滞納が生じた場合、1カ月以上、いわゆる督促状が出た後という御理解をいただきたいと思いますけれども、いわゆる納付がおくれた保護者に対しまして、市役所に夜間呼び出し等で来庁してもらい、納付指導、納付相談を行いながら、納付計画を立てて納付いただいている状況でございます。 先ほど議員からも御紹介ありましたけれども、その結果、17年度の現年度分の保育料につきまして、その収納率につきましては98.16%でございまして、旧7市の中ではトップの収納率でございました。これに甘んじることなく、今後も引き続き各保育園長と協力して、保護者の保育料納付義務の意識を高めるように努めるとともに、税務課とも連携し、より一層の収納率を向上させてまいりたいと考えているところでございます。 また、国保税につきましては、先ほど総務部長の方から滞納額7億9,000万円程度あるという御報告を申し上げたところでございます。確かに議員御指摘のとおり、国保税率は県内でも低い状況にございます。これらの対策ということも踏まえて、今、全庁的にも取り組んでいるところでございますので、御理解を賜りたいと思っております。 ○議長(黒川通信)  建設部長。 ◎建設部長(副島秀雄)  市営住宅の滞納対策でございます。 先ほど来、総務部長の方からもお答えをしていますけれども、徴収につきましては、一元的に税務課の方で徴収の事務を行っております。そのほかに、先ほども出ましたけれども、市税等の収納率向上対策委員会におきましても、特別徴収等について徴収を行っておりますが、この住宅使用料につきましては、直接管理をいたしております建設の方で職員が一丸となって対策を、また、そのほかにも行っているところでございます。戸別訪問をまず行ったり、それから連帯保証人への通知等を行いながら、徴収についての御相談を申し上げているところでございますけれども、定期的な訪問でございますけれども、夏期の定期的徴収、それから年末、それから年度末、そういうふうなものにつきまして、特別な期間を設けまして徴収を行っているところでございます。 今年度もそういうふうな形で特別徴収を行ってまいりました。11月末の建設課だけでの特別徴収でございますけれども、前年度に比べまして7%、350万円程度、特別徴収の中で徴収をいたしているところでございます。そういうふうに滞納していらっしゃる方がいらっしゃるわけでございますけれども、そういう形の中で私たちも努力をしながら、少しでも滞納が少なくなるよう努めていくという形で対応しているところでございます。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  今るるお話がありました。市税に関しては、先ほど前田議員の質問の中で、多分17年度べースで、県内では現年が6位、過年度が5位というふうな御説明もあったやに思います。 そういった中、今お聞きしました国民健康保険税、それから保育料、住宅使用料、これ確かに一生懸命やっておられるということはわかるんですよ。わかるけれども、結果がやっぱり伴わないと、申しわけないけれども、厳しく言わざるを得ない。私たちもこういうことは本当言いたくありません。しかし、やっぱり計画の中で、22年までにこれだけのお金が不足するんですよということがはっきり出ている以上、じゃあ、どうするんだというときには、お支払いをしていただかなくちゃいかん部分は払っていただくというのが、これがやっぱり世の中じゃないかなと、こういうふうに思います。 確かに、今聞いていますと、なかなか難しいようなお話も多々ありましたよね。保育料は7市で1位ですよと。100%回収しておったら、それは1位ということでいいんでしょうけども、まだパーセンテージは98.16ということ、数字が出ているわけですからね。こういうことで、いろいろ大変でしょうけど、私が言わんとするところはおわかりでしょうから、ひとつ特別徴収というふうな形もされているようでございますので、その点、ひとつ御尽力していただきたいと思います。 次に進みます。 今は入りの方だけ申し上げてきたわけですけれども、当然、入りに対して出があるわけですね。その中で、ずっと言われています。財政難、財政難と、そういう言葉でしか言えないんでしょうけれども。やっぱり先ほどから言っていますように、権利と義務をすると、当然、補助金を含めた対策というのが出てくるかと思います。 これについても先ほど来からいろいろ触れておられますからあれですけれども、やはり補助金を削減しなくてはいけない部分が多々あるかと思います。削減は削減でも、やっぱり今までなされていましたように、例えば5%とか1割とか、そういうふうに一律じゃなくって、これからはめり張りのついた補助金の検討をしていくというふうに私は考えていただきたいなと、こういうふうに思います。 当然、補助金、合計がかなりあるように思いますけど、そのあたり、めり張りをつけることによって、同じ出した補助金なら、その団体なり、いろんなところなり、それによって生産性を生むというふうなことがあってしかるべき、そのための補助金じゃないかなと、こういうふうに思いますので、そのあたりどういうふうに思われておられるのか、お伺いします。
    ○議長(黒川通信)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(友廣英久)  補助金の削減ということでございますけれども、これは第1次の健全化計画でも、今お言葉にありましたように、一律カットということをせざるを得ないということで、いろんな団体にお願いをいたしまして、やむを得ないなという御理解のもとにさせていただいたというのが第1次だったわけでございますけれども、第2次という点では、それをどんどんどんどん進めていくだけでは、事業そのものも運営できないというような団体等もあるわけでございますので、やっぱりやり方を変えないといけないということで、本来の補助金といいましょうかね、事業そのものが本当に必要なのかどうかという、いわゆるゼロべースですね、そのあたりまで立ち返りまして、原点に戻って、その制度のあり方、そこら辺をやっぱり検討せざるを得ないというところが出てきているのが現状でございます。一部そういう点で、もうなくなさざるを得ない補助金も出てきたというのも現実でございますけれども、ただ、これからの補助金のあり方というのは、本当に必要な補助金というものにやっぱり限らざるを得ないというところが一つあろうかと思います。 ただ、そうは言っても、一方では、パイがどんどんどんどん小さくなっていくわけでございますから、だから、まちづくりとかなんとかという、今からやっていこうという方向が、どちらかというと、そのままいきますと縮小せざるを得ない。したがって、以前にも申し上げましたけど、市民との協働といいましょうか、やっぱり行政と地域は市民、そういったところが一緒になってやっていくという方向、これをやっぱり強めていかないかん。 そういう流れの中で、今回削減といいましょうか、今からの方向を探るということから、地域分権型システムという、一部全国的にもなされているところも、完全ではございませんけどあるわけでございまして、そういったのを参考にまちだとか、あるいはまちの中のいろんな補助、そういったものを一つは集約いたしまして、そのまちとして今後やっていくものを短期、中期、長期というような、そういう計画をまとめていただいて、それに対する補助という、補助というよりかは交付金といいましょうかね、そういう形が望ましいのかなと思うわけでございますが、そういったものに、一つは基金あたりも、そのスタートの時点ではいろいろ考えていかにゃいかんという手法はあろうかと思いますけれども、いずれにしても、ただ単に補助をやってくださいということではなしに、一緒に考えて、一緒にそういうものも、行政側も財源的には一部こういうのもやりますよと、だから、やれるところは一緒にやっていきながら、ここの中でその地域を盛り上げていく、そういうまちづくりができないでしょうかという、そういう新しいシステムですね、こういったものを交えた中での今からの行政のあり方、そういったものを検討せざるを得ない、そういう状況にあるのではないかということで、先ほど言いましたように、地域分権型システムということで、とりあえずは、このお金の中に8,000万円程度は縮減できないだろうかと。ただし、財源的にはいろんな、そのシステムをやっていくに当たっては、逆に必要になってくるものもあるわけでございますけれども、いわゆる経費削減という立場から申し上げますと、そういうものが総じてそういう状況になっていく、まちづくり事業をやっていく中でですね。そういう新しいシステムが考えられないだろうかということも今検討をしておりまして、徐々にこれを地域に根づいていってもらうということを、19、20、21という中で高めていくことができたらという思いで、その旨を計上させていただいているところでございます。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  それでは最後に、この健全化計画について市長にお尋ねをいたします。 今お聞きのとおり、今まで行政改革、健全化計画というふうなものがいろいろ計画されて、市長御自身も生活給をカットして特別職の報酬削減ということ、また、市役所の職員も給与削減とか、今後もこれは計画されているわけですけれども、これが一方では、市民に新たな負担を求める中では仕方ないかなということもありますが、いずれこれも言われていますけれども、まだか、まだかという、要するに言葉で言うと、限界というのが来るんじゃないかなと、こういうふうに思います。そういうことで心配もしておるわけですけれども、このあたり、今までいろいろお聞きをした中で、私が言った給付と負担、あるいは権利と義務ということを申し上げましたけれども、今までの滞納の対策などについて、健全化に向けた市長の考えをお聞きいたします。 ○議長(黒川通信)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) 財政健全化の関連でございますけど、ちょうど今忘年会シーズンでございますけれども、多くの皆さんが料飲店あたりで飲んだり食べたりされるわけでございますけど、まさにそういうふうなものを仮に払わなかったとすれば、そういう料飲店の皆さん、倒産になるわけでございまして、これと全く同じでございまして、自治体の財政も先ほど来、本来納めていただくべき市税、あるいはまた使用料等につきましても、全くもって多くの人が義務としてお払いされている中で、滞納者がいらっしゃるというのは本当に残念なことであるわけでございます。その合計が、先ほど来、市税含めて住宅使用料等もございますけれども、15億円に達するということでございます。どうか滞納されている皆さんにおかれましては、このことを十分に御理解いただきまして納めていただきますよう、この場をおかりいたしまして心よりお願いを申し上げます。 そうしていただければ、先ほど来、議論されておりますように、市民の皆さんへのサービスの低下についても、ある一定の歯どめもかかるだけの要素もあるわけでございます。いわゆる市役所という財布の中に入るお金が、本来入るべきお金が入ってこないわけでございますので、その分、歳出面におきます市民サービスの低下という点でも、ある意味では市民の皆様に痛みを負っていただかねばならない、そういう状況下にも今陥っているわけでございまして、この15億円が入ると入らないとでは、これは格段の違いがあると私も思っております。そういうふうなことから、本来これは納めていただかなければならない性格でございますので、100%納付というのが原則でございます。そういうことで、私どももこの滞納につきましては、滞納をされている方のいろんな事情等もあるやにお聞きしておるわけでございますけれども、我々といたしましてもお願いすべきところはお願いをして、そして、市の財政がそれこそ倒産しないような自治体の経営をしていかなければならない状況にあるということも御理解を賜りたいと、このように思っております。 そしてまた、一方では、歳出面におきましては、義務として納めていただければ、それだけのいろんな意味での要求する権利、これも当然発生するわけでございます。給付と負担、あるいは権利と義務の問題、当然でございまして、そういうふうなことを着実に履行していただければ、我々といたしましても責任上、それなりのサービス、あるいはまた、いろんな施策も展開をしていかなければならない、このように思っております。 そういう中で、それでは何でもかんでもできるかというわけではございません。選択と集中という言葉がございますけれども、そういう中で事業の取捨選択あたりをきっちりして、投資して、そしてまた、それが補助金あたりの投資あたりをすることによって、いろんな意味での、いい意味での効果、波及、つながるものについては、これはいろいろと見きわめながらしなければならないと、このように思っております。 議員の皆さんにおかれましては、市民の皆さんの代弁者ということで、市民の皆さんから補助金を削減しないでほしいとか、あるいは補助金はもう少しつけてほしいだとか、いろんな要求あたりが議員の皆さんにあるというのも確かだろうと思っております。そういう中で、議員の皆さんも、今、市は財政的に苦しいから何もかもできないよということで、議員各位の皆さんにおかれましても、そういう市民の皆さんへの説明に大変苦慮されているんじゃないかと、このように思っておるわけでございますけれども、そういうふうなことを一つでも、真にすべき事業については、やはり我々も見きわめながら、事業としてはやっていかなければならないと、めり張りのあるそういう予算編成、あるいはまた歳入歳出の確保、こういうようなことについて考えていく必要があろうと、このように思っております。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  市長の方から本当の腹のうちを聞かせていただきまして、ぜひそういうことで頑張っていただきたいなと、こういうふうに思います。 時間がありませんから先に行きます。お待たせしました、教育委員会の分。 先ほど教育部長から私がお聞きした、要するに国から、また県の方からどういうふうな指導があったのかというふうなことをお聞きいたしました。確かに、国の方では再生会議というのがあって、緊急提言もなされて8項目いろいろ出ていたのも私も新聞を見ておりました。そこで結局、そういうふうな文科省とか県の教育委員会の指導を受けて、伊万里の教育委員会は市内の小・中学校にどのような指導をされたのかというところを、お時間ございませんけれどもお答えをいただきたいと思います。 ○議長(黒川通信)  教育長。 ◎教育長(岩永憲一良)  まず、最初に行いましたのが、とにかく危機意識を持つということで、10月24日に各学校の校長及び生徒指導担当の参加を求めまして、いじめ問題に関する研修会、いじめだけについての研修会を持ちました。そこでは、いじめの認識とか、加害者の要因とか、そしてまた、10年ほど前にいじめ問題がありましたが、そのときの対策等がどうだったか等々、そういうことに触れたり、また、今回のいじめ事案を受けて、各学校の対応や取り組みはどうしているかと、そういう学校からの実践例も発表していただきました。 それから、先ほど申し上げました10項目の点検をするということが県教委から依頼があったわけですが、それを今度は市教委で集計をいたしまして、そして主な問題点と改善等についてまとめたところでございます。 その幾つかをちょっと紹介いたしますと、思いやりの心をはぐくみ、よりよい集団づくりに努めるとか、触れ合い道徳の授業参観により命や仲間づくりの大切さを保護者と考えるとか、情報交換の大切さとか、命の教育資料の活用とか、人権感覚を磨くとか、学級、学年、全校の問題として考えて、集会等で人権にかかわる講話をするとか、学校内外にアンテナを高くとか、カウンセリングの力をつけるとか、また、教師自身が変わらなければいけないというようなこと、あるいはプライバシーの保護等も考えて、どのような方法でどう情報提供していくか等々がございまして、それを受けて教育委員会としましては、11月10日に、いじめ問題に係るリーフレットを市内の全教職員に配布をいたしまして、いじめ対応で心がけたいことを確認するようにいたしました。この間、11月の定例教育委員会でいじめに関しての報告をし、意見を伺いました。 なお、今回市長より、御存じのとおり、全市挙げていじめ防止に取り組みたいという意向を受けまして、市長部局と教育委員会が一体となって内容を検討いたしました。その後、その内容について教育委員さんの意見を聞く会を1回と正式に臨時教育委員会をいたしまして、思いやりの心いっぱいのまちづくりを目指してのいじめなし宣言について審議をし、了解してもらいました。その後、市長の判断により、いじめなし都市宣言が行われたところでございます。 ○議長(黒川通信)  20番岩橋議員。 ◆20番(岩橋紀行)  ありがとうございました。今は、要するに教育委員会としてどういうふうな指導をされたのかということについて、具体的な対策、活動例まで挙げていただいたかなと、こういうふうに思います。 時間も迫ってきますので、一つ確認をしておきますけども、私もちょっと持っておりますが、今、文部科学大臣からの要する生徒へのものですね。それから、同じような文章で保護者へのものですね。こういったものが、これ小学校の生徒さん、児童の方へのことでしょうけれども、これは聞くところによりますと、中学校の生徒のところにも当然届いているんじゃないかなというふうなことを先ほど御紹介いただいたわけですけれども、今お聞きしました全教職員に対してリーフレットというのは、このことですか。(「はい、そうでございます」と呼ぶ者あり) これは、11月10日に教職員の方にされたということですけれども、議会の方の文教厚生委員会が11月14日にあったときに、これを松本学校教育課長の方から説明もあったと、文教厚生委員会に説明があったというふうにも聞いております。そういったところで、いろいろやっておられるわけですけど、確かに今お話しのように、市は市として、いじめなし都市宣言というふうなものを御紹介いただいて、2チャンネルを見ておりましても、2チャンネルの中でもこのことが放映されていたというふうなことを思います。 それで、時間がありませんので、あと一つお伺いいたしますけれども、要するに今後、いじめの防止策としての取り組みはどういったものをお考えになるのか、そのあたりをお聞きしておきたいと。 どっちにしても、いじめというような問題は、これテレビとか、それからインターネットとかゲーム、ああいったものの影響というのがかなりあるような気がしますけど、私はそういうふうに思っています。だから、そういう中で、やっぱりいじめが云々というのは、一番問題は私は家庭だと思います。学校だとか、地域だとか言いますけど、やっぱり家庭だと思いますので、そのあたりを私は思っています。申しわけございません。時間がなくなりましたけれども、防止策をよろしくお願いします。 ○議長(黒川通信)  教育長。 ◎教育長(岩永憲一良)  いろいろございますけれども、特に重点に置きたいことを申し上げます。 まず一つは、命の教育をはじめとする道徳の授業を全部の市民の方に見ていただく機会をつくりたいと思います。1月、2月のうちに公開をいたしまして、自分の校区だけじゃなくて、どこの学校も自由に見ていただきまして、児童・生徒の様子と、この授業の内容を見ていただきたいと思います。 それから、今回は、いじめなし都市宣言をいたしましたので、家庭、地域との連携を密にして防止策をしなきゃいかんということから、特に保護者の方には、家庭では子どもとの対話を大切にして温かく接していただくとともに、いじめは自分の子には絶対にさせないという強い思いを子どもに伝えて、いじめは人間として絶対に許されないことだということをわからせるよう、日ごろからよいところを褒め、人間としての間違った行動には自信を持ってしかってほしいということをお願いしていきたいと思います。(「終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(黒川通信)  ここでしばらく休憩いたします。               (午後2時   休憩)               (午後2時10分 再開) ○議長(黒川通信)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。 9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延) (登壇) 私は、2点について通告をいたしておりましたので、通告に従って質問をいたします。 まず1点目、新農政から漏れる小規模農業経営者の対策について。2点目、農業相談事業の今後の取り組みについて質問をいたします。 まず1点目の、新農業政策から漏れる小規模農業経営者の対策についてであります。 平成17年10月27日に決定された経営所得安定対策等大綱であります。戦後、農政の大転換とも言われています。なぜ農政の大転換なのかと申しますと、これまでの農政の基本は、生産者の手取りが一定程度確保できるように品目ごとに価格を支えられてきました。食糧管理法時代の米価が典型的でありますが、今年度まで大豆は大豆交付金、麦は麦作経営安定資金で事実上の価格がなされてきました。それが2007年から価格は市場価格に任せてしまう。このようになると、安い輸入物に太刀打ちができなくなり、国内農家はやっていけないわけです。そこで、諸外国との生産条件の格差から生じる不利を、政府が直接農家に交付金を支払って補うことになったものです。これまでと違って、価格への政府の介入はやめるかわりに、農家の所得を一部保証する所得政策に切りかわるようです。 その経営所得安定対策等大綱の中に三つの項目があって、一つ目が、品目横断的経営安定対策、二つ目が、米政策改革推進対策──米生産調整の見直し、三つ目が、農地・水・環境保全向上対策等の導入がなされることが決定をされております。品目横断的経営安定対策の新たな施策は、2007年産の麦、大豆から導入される施策であります。麦、大豆については、担い手加入申請が今年11月30日締め切られ、全国、県の申請状況が12月6日の佐賀新聞に掲載され、国の担い手政策集落営農は、佐賀県は全国で最多という見出しで掲載されていました。 九州農政局佐賀農政事務所は、12月5日、麦や大豆など土地利用型農業で国の支援を一定規模以上の担い手に限定する新たな施策で担い手となる県内の経営体数、概算の発表がなされています。その内容では、県内認定農業者は571、集落営農組織が463の計1,034経営体で、全国で北海道を除く、最も多いと発表されています。担い手となる要件は、認定農業者は4ヘクタール以上、集落営農では20ヘクタール以上で、集落営農には5年以内の法人化に加え、経理の一元化など課せられるという、厳しい内容になっているようです。 一口に申しますと、小規模農家には、政策支援をやめるから、大規模な経営体をつくりなさいということになろうかと思いますが、中山間地域が多い伊万里市では、小規模農家が多く、非常に困難と思われますが、品目横断的経営安定対策の中身はどのようになっているんでしょうか、もっと詳しいところをお聞かせ願いたいと思います。 次に2番目の、農業経営相談事業の今後の取り組みについてでございます。 この事業は平成17年7月、事業が開始されているようです。農業後継者の結婚問題については、担い手問題として対応されて、平成12年6月、結婚希望者の受け付けが開始され、結婚を希望する農家青年を対象にし、12年8月、出会いの会が発足し、加入の受け付けがなされ、農業後継者、または農業後継者との交際を考える独身男女を対象に加入促進がなされてきて、今日まで続けられて7年が経過したわけですが、この間、嘱託職員の方の御苦労に対し、感謝を申し上げる次第でございます。その後のこれまでの取り組みの経過と成果についてお尋ねをし、1回目の質問を終わります。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志) (登壇) 品目横断的経営安定対策の内容、それから進捗状況ということであったろうかと思います。 この対策の策定の経緯、それから内容につきまして若干触れていきたいと思います。少し長くなりますけれども、お答えをいたします。 国においては平成17年3月に、今後10年程度の施策展開の羅針盤として、新たな食料・農業・農村基本計画が策定されたところでございます。その中の重要施策の一つとして、平成19年産から品目横断的経営安定対策を導入するということが明記をされました。これは議員御指摘のとおり、価格政策から所得政策への転換という、これについても平成11年7月に策定された食料・農業・農村基本法で示された施策方向を具体化するというものでございます。 これまでの農業政策は、全農家を対象とするとともに、個々の品目別に講じられていた対策を見直し、施策の対象となる担い手を明確にした上で、その経営の安定を図る対策として導入されるものでありまして、これまで進めてきた農政を根本から見直すものとなったところでございます。 この品目横断的経営安定対策の導入に伴い、現在進めている米政策改革対策における生産調整支援等も見直すことになったところであり、これらの農業政策である品目横断的経営安定対策と米政策改革推進対策を一体的に取り組むために、平成17年10月27日に経営所得安定対策等大綱として決定をされたところでございます。 対策の内容は、生産条件、格差是正対策、つまり外国との生産条件格差を補うための支援と、それから収入変動緩和対策として収入所得の変動を緩和するための支援がございます。対象となる作物は、生産条件、格差是正対策が麦、大豆でございまして、収入変動緩和対策が米、麦、大豆となっており、現時点では、米については生産条件格差是正対策、いわゆる外国との生産条件格差是正の対象とはなっておりませんが、今後、WTO農業交渉等により米の関税が500%から大きく下がるような事態が起きれば、米も対象となる可能性があると考えているところでございます。この対策の対象となる担い手は、原則として経営規模4ヘクタール以上の認定農業者と、それから経営主体としての実態を有する経営規模20ヘクタール以上の集落営農組織ということになっております。 なお、集落営農組織の経営規模については、所得確保の場合の特例、農地が少ない場合の特例、生産調整組織の場合の特例などの緩和要件がございます。 また、品目横断的経営安定対策と表裏一体の関係にあります米政策改革推進対策は、平成14年12月に平成22年度を目標とする米政策改革大綱が決定され、現在、平成16年から18年度を第1ステージとして取り組んでいるところでございます。 このような中で、平成19年産から開始される第2ステージでは、農業者団体が主体となる需給調整システムへの移行が決定をされており、品目横断的経営安定対策との整合性を図りつつ、米政策改革の趣旨に沿いながら一部見直しを行い、対応することとなっております。しかし、大筋では第1ステージを引き継いでおり、産地づくり交付金の支払い対象は生産調整実施者となっております。 品目横断的経営安定対策の本市の状況は、今回の対象作物が麦、大豆が主力ということから、現在、作付の多い地区を核となる組織と位置づけ、各支所内の作付分を網羅する体制で取り組んでいるところでございます。現在、平成18年3月に大坪町、古賀営農組合が設立されたのを皮切りに、現在、全体で七つの組合と、それから水田農業を主体とされる認定農業者8人が国へ申請されたというふうにお聞きをいたしております。 それから、農業経営相談事業の今後の取り組みの状況についてでございます。 平成11年度から毎週1回、市民ロビーに窓口を設置いたしまして、2名の相談員により農家の後継者問題を含めた経営相談に対応してまいりました。平成13年度からは相談窓口を農業振興課に移設をいたしまして、主に結婚相談を中心に対応する農家専門相談員1名体制に変更いたしまして、農業委員会やJA伊万里などの関係機関、団体との連携を図りながら、農業後継者や出逢いの会いまりというのがございますが、それを中心に出会いの場づくりに積極的に取り組んでいるところでございます。出逢いの会いまりの会員数は、平成18年12月現在で男性が85名、女性が67名というふうになっております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  ちょっと今の部長の答弁で一つ、私が間違っているのかどうかわかりませんが、米も来年度からこのあれに移行すると聞いておりましたが、米はまだ決定はなされていないわけですか。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  所得安定対策の方については、米も入っております。それで、先ほど申しましたように、いわゆる外国との生産条件格差については、今のところまだ米が入っていないということでございます。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  私が聞き間違いやったかもわかりませんが、ことしの春の営農座談会では、先ほど申しました麦、大豆については、ことしの秋まきつけから入って、米については来年から入るというふうなことを聞いておりましたので、そうなってくれば小さな部落は集落営農あたりも立ち上げなければ、それにのれないというふうなことを私は感じておりましたが、ちょっと勘違いでしょうか。 ○議長(黒川通信)  農業振興課長。 ◎農業振興課長(原口源嗣)  御答弁申し上げます。 外国との生産条件の格差を補うための支援の生産条件格差是正対策については、麦、大豆が中心でございますが、収入変動緩和対策については19年産の米も入る形になりますので、御了解をお願いしたいと思います。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  はい、わかりました。そうしますと、例えば、19年産の米をつくるについては、価格がひどく下がれば、それにあるということですか。それで、今実施をされておる麦、大豆についてのような、例えば、認定農業者とか集落営農を米も立ち上げなければならないということにはならないわけですか。それもやはり並行してやらざるを得ないわけですね。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  そのとおりでございます。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  そうであればちょっと進めさせていただきたいと思いますが、2007年産からの米も対象になるとすれば、先ほど申しましたように、今回の対策では認定農業者が4ヘクタール以上、それから一定の要件を備える集落営農では経営規模20ヘクタール以上、これには特例措置もあるようですが、棚田で非効率的な中山間地域では小規模農業経営者が多く、またほとんどが兼業農家で、地区を言っていいかどうかわかりませんが、山代地区では認定農業者も1名はおられるとのことですが、そういうふうな認定農業者もできない、集落営農──私の部落のような小さなところは20ヘクタールもない、特例でどのくらいになるかですね。そして、なおかつ経理の一元化とかなんとか非常に厳しい条件のようですけれども、これまでにどのようにして推進をなされてきたのかですね。このことについての特例でどのくらいになるということをお示しいただきたいと思いますけれども。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  先ほど申しました三つの場合の特例措置がございます。所得確保の場合の特例、それから農地が少ない場合の特例、それから生産調整組織の場合の特例というのがございます。農地が少ない場合の特例というのが中山間の集落営農ということになっていくわけですが、これは20ヘクタールの5割まで要件緩和があります。それと生産調整組織の場合の特例、これにつきましては生産調整組織がその一つの集落の過半数を受託しているような組織であれば、これは中山間地域においては最小限4ヘクタールまで要件緩和ができるというふうになっております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  条件が悪いところは4ヘクタールということでございますけれども、住宅も基盤整備あたりをしてあるところはいいですよというふうなこともおっしゃるかもわかりませんけれども、棚田で土地の生産性も低いし、また労働の生産性も低いわけで、そのようなところの特例というですか、そういったところはないわけでしょうから、そうしないと、今のところ中山間地の直接支払いの中に面積が入っている分については21年度までですか、草刈りと耕うんは義務づけられておりますのでそう荒廃はしないと思いますが、それ以後、この制度がなくなった場合、非常に荒れてくるんじゃないかなというふうに思いますが、一番山間地域で心配をされているところはそこなんですよね。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  今の御質問は、いわゆる小規模経営者の方が集落営農とかなんとかに入らない場合があるというようなことで、そういうときにはどうなるかというようなことだったろうかと思います。 やっぱり今の制度といたしましては、認定農業者と集落営農組織ということになっておりますので、そういう小規模の農業経営者の方も集落営農の方に入っていただかないと、この制度の適用にはならないというのが現状でございます。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  そういうふうな言葉ではうまくなるわけですけれども、集落営農をした場合、条件のいいところと悪いところとがあるわけですよね。それで、集落営農を立ち上げても、さあ田植えをする、でき上がれば稲を刈るというときでも、作業の効率というでしょうか、そういうものが違ってきますから、なかなかそれで集落営農ができるのかな。あるいは、私は余計持たんけん、あなたたち集落営農の中に受託をしてもらうというときに、いや、あんたんとは山で条件が悪いから要らんよというふうなことが出はしないかなと、心配でそのようにお尋ねをしているわけです。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  議員の御心配は当然のことかというふうに思います。私どももいろいろ集落営農組織の立ち上げ等の相談、それから指導といいますか、そういったところにお伺いする中でも、やっぱりそういった問題が一番重要な問題だというふうに認識はいたしております。そういう方々がずっといらっしゃるところについても、そういった方が何らかの形でその組織の中に取り込むというようなことで組織そのものをある程度大きくするとか、そういった手法を検討していくというのが今のところでございます。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  先ほども申しますように、中山間地の直接支払制度が21年までありますので、この間にやはり集落営農を立ち上げなければならないというふうなことで、私たちの集落あたりも生産組合長さんを中心に模索をやられておるわけですが、なかなかでけんばいというふうなことを聞くわけですね。それで、まず機械利用組合あたりも立ち上げてというふうなことをして、一応その役員さんたちなんかは、生産組合長さんをトップに役員も決めてあって、私も来いと言われましたので、その集落、西有田の方に見学に行ったわけですけれども、そこでは集落営農的な機械利用組合が立ち上げられておりました。これはどうやって立ち上げられましたかと申しましたら、今、二里、東山代、山代、中山間地の総合整備事業ですね、あれをなされるときにそのようにしましたということでしたので、かなりの年数がたって定着をされておるようでございました。それで、なかなか、どこから取っついていいのかですね。 そして、中山間地はそれぞれにいい条件の人もあれば不便な人もありますので、現在もほとんどがそれぞれに一様の機械を持っておる、そして機械組合を立ち上げようといったときに、今持っておるとはどがんすっとというふうなことが出まして、それとまた建屋ですね、集団でやればある程度機械を購入してそこにおさめとかんばいかん、乾燥調整をしなければならないというと、かなりの広さの倉庫が要るようでして、ちょっとこれは取っつき切らんなというふうなことで今足踏みをしておるわけですけれども、何かあれば。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  先ほども申しましたように、そういった問題がたくさんあるということも十分承知をいたしております。そういったことも含めまして、今現在、我々は県、西松浦改良普及センターとかJAとかと一体になりまして、そういった問題をどういうふうに解決していこうかというふうなことでやっております。国の制度としてはそういうふうに、いわゆる集落営農の方にいくか認定農業者というふうなことになっておりますので、例えば九州とか東北とか、そういった経営規模あたりがもう少し、もっともっとこういう問題が上がってくると思うんですよ。ですから、そういった中で何らかの緩和措置といいますか、そういうのができてくればなというふうに我々も今思っているところでございます。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  この米についても来年度からということでございましたので、今回質問をさせていただいたわけで、部長おっしゃるように、やはり今後、そういったところの各地に出てくると思いますけれども、そういうことで今後、私たちもよそを見守っていきたいというふうに思っております。 その中で、新聞でしたですかね、受託事業についての今後の課題ということで載っておりました。認定農業者、集落営農を立ち上げる場合でも後継者不足、個人農地の取り扱いについて。この個人農地の取り扱いですね、それと組合員の不安を示す一方、会計担当者選び、あるいは役員構成等、役割の明確化が合意の最重点と思われるというふうなことでございまして、経理の一元化というふうな非常に難しい、その集落名でだれでも米を出したのを、そこであなたは幾らでしたよというふうなことで一元化をするというふうなことでございまして、なかなか今度の農政の転換というのは、山間切り捨ての農政ではないかというふうに私たちは考えるわけですが、部長いかがでしょうか。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  もう議員のおっしゃるとおりでございます。いや、そういうふうな問題を抱えているということで、いろんなところでお話になったり、いわゆる協議が行われていると我々も認識をいたしております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  もうこれ以上いろいろあれすれば、まだ決定はされておりませんのでやめさせていただきますけれども、今後やはり農協、JAですね、それと改良普及所ですか、そういうふうなところと連携をとっていただいて、伊万里市内ではこういうふうなところがかなりあるというふうなことで、もうそれになってからじゃなくて、今から進めていただければというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。何か問題点があれば。 ○議長(黒川通信)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) 今回のいわゆる新農政といいますか、農政の転換と、農政改革と言われておるわけでございますけど、確かに今日まで農地の流動化、あるいは農地の借り受けだとか、そういうようなものは進められてはいたわけでございますけれども、いずれにいたしましても、国の農政の大転換によりまして、それに抵抗して、おれたちは何もしないというわけにはいかない、また、あらがっても何の徳にもならないわけでございますので、ここのところはいろんな、確かにクリアすべきところがそれぞれの集落内で多々あると、このように思っております。 例えば、AさんならAさんがお勤めで兼業農家で、その農地をBさんという比較的農業を主とされている人に土地を貸して、そしてそういう形態を一つ集落内でつくって、そういう集落の形をつくったら国は交付金をやるよというような仕組みでございますので、当然、Aさんという方も集落営農のメンバーとして入っていただいて国からの交付金を、いわゆる恩恵を受けるというような形に持っていかなければならないというふうに思うわけですね。認定農業者においてもしかりでございます。 そこで、今言われる特例の要件、こういうようなものがやっぱりまだまだ国としては全国一律的な政策としてこれは整理されておりますので、特例措置の緩和要件あたりをもっともっと実態に即して新たな基準を設定していただくということは、これは大変重要だろうと思っております。集落営農をやりたいと思ってもなかなかやれない、絶対的な農地面積の問題だとかいろんなものがございます。だから、そういうきめの細かなところの部分を今後私たちは政府あたりに要望をして、いわゆる激変緩和というですね、そこら辺まで今後農政の一つの運動としてJA団体とも要望する必要があるんじゃないかと、このように私も考えております。 したがいまして、今の状況ではなるべく集落営農、あるいは認定農業者として、19年度のいわゆる米、麦、そしてまた大豆から適用されるわけですから、それを受けようという方が既に古賀の生産組合をはじめ7団体ほど設立されて、そして、これはまた5年後には法人化を義務づけられておりますので、ある一定のかなりのハードルも高いと、このように思っておりますけれども、これはこれとして、こういうふうなものを順次市内の集落営農、あるいは認定農業者を中心につくり上げるべきじゃないのかなと、このように思っております。その問題点については先ほど来議論されておりますので、その問題点を私どもは再度精査して、そしてまた国の激変緩和方策あたりにしていただくような要望をしてまいりたいと、このように思っております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  どうも市長、ありがとうございました。心強いお言葉でございました。ぜひそういうふうなことで国あたりにも要望していただきたいと思います。一つだけちょっとお尋ねをします。 今、地域間調整というのがあると知っとらすですね、部長。それも今からもずっと続くわけなのか、やはりこれに移行すればそれはなくなるのか、そこら辺。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  それにつきましても、一応制度としてはそういった方向に、いわゆる生産者とJAあたりがやっていくというふうになっておりますけれども、当面は今のやり方が続いていくだろうというふうに我々は聞いております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。 次に移ります。 農業後継者相談事業の今後の取り組みですけれども、先ほど御説明がございました。今までどのくらいのあれか、ちょっと教えてください。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  これまでの経過でございますが、平成13年度から出会いの会員の方と会員以外の方を相手とする出会いのパーティーというのを行ってきております。現在まで男性が186人、女性が173人の参加がございまして、33組のカップルが誕生したところでございます。また、当日カップルにならなかった参加者でも後日交際を始めたというような方もいらっしゃると聞いております。 その中で33組のカップルができたわけですが、今までに出会いの会の会員の方21人が結婚されたと。その中で、会員同士では2組の方が結婚されたというふうに聞いております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  どうもありがとうございました。 7年間ぐらい経過はしておるわけですが、先ほど財政のこともございましたけれども、非常に予算が厳しいということで、昨年あたりからすると予算が減っておりますが、謝礼として幾らか昨年は出ておったですね。相談員さんですか、その相談員さんは現在もおられるわけですか、嘱託の方じゃなくて。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  今の相談員とおっしゃるのは、例えば農業委員さんとかなんとか、そういった方のことでしょう。(「10何名の当初のあれですね」と呼ぶ者あり)今現在は専門相談員という方で、うちの農業振興課の中に1名いらっしゃいます。 予算につきましては、今議員御指摘のとおり、今までは週3日ということで、出勤体制で取り組んでおりましたけれども、18年度からは週に2日に変更したところでございまして、人件費といいますか、相談業務委託料が前年の3分の2に減ってきたというところでございます。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  わかりました。推進員さんは農業委員会で、そのまま推進員としておられるわけですね。その謝礼というのがあっていない。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  ちょっと詳しく確認しておりませんが、多分あってないだろうというふうに思います。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  それでは、今まで事業を進めてこられての課題と今後の問題点というようなことがあればお知らせ願いたいと思います。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  先ほど申しました出逢いの会いまりというのは、男女を問わず農業後継者、もしくは農業後継者との結婚を希望する方というふうになっておりまして、農業後継者以外の結婚相談については、以前から県の方で出会いのプロデューサー事業とか、出会い・ふれあいサポート事業というのが平成12年に創設をされましたけれども、平成15年度に廃止をされたところでございます。このように、結婚については個人の価値観とか判断、それからプライバシーに関することでもございまして、カップルの誕生後にいたしましても、相談員はきめ細かな指導をいたすわけですけれども、そういった問題もございまして、非常に難しいものを感じております。 また、一般的ではございますけれども、農業後継者の未婚の男性の中には、希望を出しておられても出会いの機会が少ないということ、それからまた、引っ込み思案と申しますか、意思表示がうまくできないというような、結婚に縁が遠い方も多いというふうに言われております。そういった方のために出逢いの会いまりでは、独身おとこ塾というのを開催いたしまして、コミュニケーションとか身だしなみといったようなものについても講習会を行うというようなこともやっております。今後もJAあたり、それから農業委員会というふうな方々と協力をしながら続けていきたいというふうに思っております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  現在まで33組が結婚されたということで非常に喜ばしいことでございます。特に山間部の男性──私もその1人ですけれども──が少ないわけですね。そうすると、今はいいですけれども、将来的には、こういうことを言っていいかどうかはわかりませんけれども、その家はいなくなるというふうな現象というですか、そういうふうな状態になるようですので、私も心配をいたしておるところです。やはり普通のサラリーマンの方とは違って、農業となると両親あたりとも一緒に同居しなければならないというふうなことで、やはり女性に対して魅力がないのかなというふうには思いますけれどもですね。 そういうことで、ぜひ続けていただきたいと思いますが、今後の進め方についてでございますけれども、大勢の方じゃないですが、百姓の嫁さんを見つくっとに行政がしよってばいというふうなことでちょろっと聞きましたもんですから、そのことでちょっとお尋ねをしたいわけですが、この事業はやはり農協とタイアップしてやる事業ですので、それはそれとしていいわけですが、こんなこと言っていいかどうかわかりませんが、農協に移管をするというふうなお考えはいろいろ問題があると思いますけれども、ないということですか。 ○議長(黒川通信)  産業部長。 ◎産業部長(田中健志)  現在も男性会員の多くの方は農協青年部に所属をされている方が大部分でございます。そういったことで、JA伊万里とのつながりは非常に深いものがあるというふうに私どもも思っておりますし、農協青年部主催のそういうイベントもされているようでございます。そういった事業の中で、先ほどおっしゃられたのは、そちらの方に移管してはというようなことではなかったろうかというふうに思いますが、私どもとしても地域にですね、各町とかそういったところに任せて、できる分についてはそういった方にずっと今から広げていこうかなというふうには思っております。JA伊万里さんの方にというお話でしたが、向こうの方の意向もちょっと聞かんと、こちらだけがというわけにもまいりませんので、今後そういった部分も含めてJAさんとは話をしていきたいというふうに思っております。 ○議長(黒川通信)  9番貞方議員。 ◆9番(貞方喜延)  決して行政でやっていくから成果が上がらんというふうなことで申し上げておるわけではございません。常に農協とのタイアップですので、そこにもし、それはいろいろな障害とか問題があるかとは思いますが、そこにやれば農協がもっと、農協関係の農業後継者の嫁さん探しですので、もっと真剣になっていただくんじゃないかなと。んにゃ、それは行政がなっていないということじゃないですよ。 ○議長(黒川通信)  答弁要りますか。(「あれば」と呼ぶ者あり) 市長。 ◎市長(塚部芳和)  農家の皆さんにとりましては、嫁さん不足というのは本当にその世帯を将来的に継続する上で深刻な問題だろうと、このように思っておりまして、市といたしましては、そういうふうな観点に立ち、農家世帯の持続的な継承というのは、市民世帯の継承ということでもございますので、市の方で出会いの広場あたりを開設しているというような状況でもございます。 これについては当然、先ほど来、農協あたりとの連携、これが大変重要だろうと思っておりまして、やり方といたしましては、確かに相談員の週3回から週2回あたりの減少あたりで予算的には少なくはなっておりますけれども、一つの方法として、先月、私は農協青年部の皆さんが市長といろんなことで意見交換会をしたいということで、農協の方に夕方出かけまして、2時間ほどいろんな意見交換をしてまいりました。 その一つの中で、伊万里市が現在行っております畑の中のレストラン、これが非常に伊万里市といたしましても行政のヒット商品と自他ともに認めておるところでございますけど、非常に参加者が多いんですね。この参加者というのは、実際の農業の現場に、主に消費者である主婦の皆さんあたりが参加をされておりますけれども、農協のいわゆる青年部、いわゆる農業後継者が畑の中のレストランの現場を何回か受け持って、そこに独身の女性の皆さんが参画をする形あたりもとったら、もっともっと出会いの場が広がっていくんじゃないかという意見あたりもあったところでございます。 私もこれは非常に大切な、いい意見だなと思っておりまして、今後、畑の中のレストランあたりを、都市住民の皆さんあたりを伊万里の農業の現場にそれぞれ御案内して、都市と農村の交流、あるいはまた生産者と消費者の交流あたりを進めていく中で、農業の後継者の皆さんと独身の女性の交流、こういうふうなものを進める一環として、この畑の中のレストランも役立たせて、そういう中から一つの出会い、あるいはまた、独身の女性の皆さんが農業への理解、こういうようなものを進めて、1組のカップルでも多く誕生すればいいのかなということも考えておるところでございまして、いろんな知恵あたりを出しながら、市としても責任持って農業後継者の嫁対策を講じてまいりたいと、このように思っております。(「よろしくお願いいたします。終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(黒川通信)  本日は、これをもちまして散会いたします。               (午後2時57分 散会)...